有機野菜をメニューに取り入れるメリット・デメリットとは

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有機野菜の料理

野菜を購入する時は、値段や味、見た目など様々な要素で品物の良し悪しを決めるのではないでしょうか。他にも野菜で大きな選定基準となるのが、無農薬や有機野菜と書かれているかどうかです。

これは八百屋でも飲食店のメニューでも同じことです。根拠は後述しますが、それだけ健康ブームが過熱しており、テレビや雑誌でも無農薬や有機野菜であることがマストであるかのように紹介されるケースをよく目にします。

しかし、こと飲食店を経営する皆さんに至ってはどれだけ有機野菜と無農薬野菜をメニューに取り入れているでしょうか?人気となるや否や早くに無農薬野菜を取り入れ、ウリとして店先に掲げているのであれば何も言うことはありません。しかし、仕入れを変えるのが面倒、取り扱いが大変そう、など手間暇かかるイメージから未だに取り入れていない方々も多いのではないでしょうか。

今回はそんな方々に、有機野菜をメインに解説しつつ、無農薬野菜との違い、取り扱うことのメリットやデメリットについてお話していきます。

どれだけ消費者は有機野菜と無農薬を重要視しているか?

土と有機野菜

まず、本題に入る前に、先ほども紹介した無農薬と有機野菜について消費者がどれだけ重要視しているかの根拠ですが、下記サイトの「4)農薬の使用状況について」をご覧ください。

今治市有機農業推進協議会 有機農産物に関する意識調査結果

http://imabari-yuki.jp/graphics/customer/isiki.pdf

やや小規模なアンケートになりますが、「4)農薬の使用状況について」を見ると、男性で農薬使用の有無が気になるという方が81%、女性で89%存在します。

こちらはあくまで食材(野菜)を購入する場合に、という調査結果であると思いますが、上記アンケートを答えた8割、9割の人が外食するからと途端に農薬の有無を気にしなくなるとは考えづらいのではないでしょうか。

飲食店の運営でも有機野菜、無農薬野菜を取り入れているかどうかは大きなファクターとなります。

また、高齢者になればなるほど気にする割合が増加していきます。高齢化が進む日本ではとても無視できない調査結果です。

それを踏まえた上で読み進めていただければと思います。

有機野菜とは

野菜を持つ手

有機野菜と無農薬野菜がどのように違い、どのような栽培方法でどんな取り決めがあるかご存知でしょうか?恐らく、自信をもって答えられる人は少ないかと思います。意外と知っているようで知らないのが有機野菜と無農薬野菜なのです。

まず、有機野菜の有機という意味を簡単に説明すると、野菜における有機とは農薬、化学肥料を使用せず、自然の日光や土壌、水を利用して生産されるものを指します。さらに有機野菜とは、農林水産省によって定められた有機JAS規格という条件に合致したもののことです。

主な条件をかみ砕いて説明すると、必要最低限許可されている範囲内で化学資材(肥料)を使用し、または化学資材の利用をやめてから3年以上経過した土壌で収穫されていることです。

農林水産省 JAS法

http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_gaiyou.html

多くの方が驚かれると思いますが、上記文言からもわかる通り、有機野菜だから本当に農薬を使っていないというわけではありません。有機JAS規格に合致する範囲であれば農薬を使っていても有機野菜として販売することが可能です。

逆に無農薬で栽培されていたとしても、農薬使用中止から3年以上経過していなければ、有機JAS規格の条件にかなわず、厳密に言うと有機野菜とは別の野菜ということになります。

ついつい無農薬=有機野菜であると考えてしまいがちですが、このように有機野菜は農林水産省が定めた有機野菜特有の条件があります。

似てるけど違う!無農薬野菜との違いを知っておこう

無農薬野菜

次に混同してしまいがちな無農薬野菜についてご説明します。

無農薬野菜とは、有機JAS規格で認定されておらず、農薬を一切(こちらも場合による)使わずに栽培された野菜を指します。

こちらは法律などで明文化されておらず、農薬利用をやめた年であっても「栽培期間中農薬不使用」品として販売することが可能です。ただ化学肥料などを利用されるケースはあるようです。あまり無農薬、有機野菜ばかりを掘り下げると本筋から逸脱してしまうので省きますが、本当の意味での無農薬は下記ガイドラインにて厳密に条件付け、制限されています。

そのため、農薬不使用と直接書かれている品物は滅多にありません。ガイドライン上では無農薬に当てはまらないことが多いので、さきほど紹介した栽培期間中農薬不使用という文言が利用されます。スーパーなどに赴いた際は、農薬についてどんな表示がされているのかチェックしてみてください。

農林水産省 特別栽培農産物に係る表示ガイドライン

http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/tokusai_a.html

有機野菜を扱うメリット・デメリット

有機野菜を調理に使う

有機野菜を取り扱うこと得られるメリットは、政府が認定している野菜であるということです。

有機JAS規格は農林水産省が管轄し、検査、認証するので農薬を使っておらず、体に良い野菜であることをこれ以上ないくらいアピールできます。

いくら生産地や栽培方法を事細かに書き記そうと、生産者の顔が張ってあろうと、有機JAS規格という政府お墨付きがある野菜とない野菜ではどちらが安心できるか一目瞭然かと思います。

ただし、有機野菜にもデメリットがあり、普通に販売されている野菜よりも高いことです。どうしても農薬なし、または抑え目で栽培することになるのでそれだけ手間暇がかかりますし、生産数も少なくなります。そうなると有機野菜一つ一つの値段が高くなってしまうのです。

有機野菜が飲食店のブランド力をアップさせる

有機野菜メニュー

政府が太鼓判を押す、安心できる野菜を取り扱っているということで、有機野菜を飲食店で取り入れると必然的に店のブランド力アップ効果が期待できます。

何かと食品偽装などで飲食店全体が不安視されることも多い世の中です。今まで以上に食の安全が大切になってきます。

そこで食品の安全性には人一倍を気を使っているというアピールを有機野菜を通じて出来れば、取り入れていない店よりも一歩先んじることが可能です。また、有機野菜が高いことは消費者も重々承知していますので、質の高いもの、クオリティの良い料理を提供しているという間接的なアピールにもなります。

まとめ

有機野菜たくさん

今回は有機野菜について、如何に飲食店にメリットがあるかお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか?

有機野菜は通常の野菜とは特性が違うので若干扱いにくいものです。しかし、上手にお店に取り込めば、有り余るメリットで売上向上に一役買ってくれることでしょう。何よりもお金に代え難い信頼と安心を得ることが出来ます。

ぜひ、今回の記事を契機に有機野菜をメニュー、または材料に組み込むことを検討してみてください。