預金出納帳が必要な理由と書き方を紹介します!

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預金出納帳を確認する女性

現金出納帳はよく耳にするけど「預金出納帳って聞き慣れない。そんなものあったっけ?」と思われた方がいらっしゃるかもしれません。しかし、これからの説明をお読みいただければ、その必要性・重要性をご理解いただけると思います。

今回は経営者が知っておくべき預金出納帳について説明していきます。

預金出納帳とは

預金管理イメージ

預金とは、金融機関に預け入れている会社の現金のことを言い、預金には普通預金、当座預金、定期預金などの種類があります。どの預金にも共通するのは、預け入れると金額が増加し、引き出せば減少し、現金として支払手段に充当することができます。

預金出納帳とは、預金の出入りと残高を把握することを目的とし、作成は銀行ごと、預金種別ごと、預金口座ごとに行います。

より詳しい書き方は後で述べることにし、ここでは簡単に預金出納帳の様式を示して上記説明の参考にしていただければと思います。

*いろは銀行 普通預金 口座No.:7654321
相手 勘定科目 摘要 入金 出金 残高
10 5 前月より繰越 100,000
10 10 借入金 経営者から借入 500,000 600,000
10 15 買掛金 A工業㈱に支払 550,000 50,000
10 20 支払手数料 振込手数料 648 49,352

企業の帳簿は業種や業態によって大きく異なるものですが、預金出納帳に関しましては各企業ともほぼ様式は同じで、手作業の場合多くの企業は市販の預金出納帳を使用しています。

預金出納帳の役割

預金出納帳を書く準備イメージ

今の時代、ほぼすべての企業が銀行取引を行っており、預金口座を活用しています。公共料金の支払なども預金口座で行うのが常識であり、企業の収益動向や財産の状況も預金口座から把握するのが通常です。そのような理由から、複式簿記においては預金口座の出入りを正確に把握することがきわめて重要な作業となります。

たとえば、次のような入出金の不明事項が存在しますと、預金残高はともかくとして勘定科目全体が不正確となります。

・預金の増加原因が不明(売上代金の場合)

相手先が銀行振込をしてきた場合、通常は当方の預金通帳に相手先名が表示されるのでよいのですが、売上代金を現金や小切手で回収し預け入れた場合、正確な記録を残しておく必要があります。

・預金の増加原因が不明(売上代金以外の場合)

銀行預金間の移動、手持ち現金の預け入れ、経営者(役員)からの借入などは、明瞭な記録を残しておく必要があります。

・預金の減少原因が不明

ほとんどの金融機関の通帳においては、公共料金等の口座引き落としを除いて、出金原因(具体的な相手先)は表示されません。出金内容については、預金出納帳、振替伝票、請求書・領収書などの書類からすぐに解明できるようにしておく必要があります。

預金出納帳の書き方とは

預金出納帳をつける女性

預金出納帳の書き方は簡単で、銀行別(口座別)に通帳記帳されている取引(入出金)をすべて記入していくだけです。預金出納帳に記入する項目は、「日付」、「相手科目」、「入出金した理由・摘要」、「入出金の金額」、「残高」です。

ここで、もう一度上記の図表(いろは銀行の普通預金の預金出納帳)をもう少し取引数を増やして登場させます。

*いろは銀行 普通預金 口座No.:7654321
相手 勘定科目 摘要 入金 出金 残高
10 5 前月より繰越 100,000
10 10 借入金 経営者から借入 500,000 600,000
10 15 買掛金 A工業㈱に支払 550,000 50,000
10 20 支払手数料 振込手数料 648 49,352
10 21 売掛金 B商事㈱から売上代金振込 1,000,000 1,049,352
10 25 給与 従業員に給与支給(3名) 800,000 249,352
10 26 現金 C物産㈱の売上代金現金入金小切手入金 450,000 699,352
10 31 通信費 電話代の引き落とし 30,000 669,352

現金と違って、預金の場合には金融機関が預金通帳を発行してくれますので、企業自身で作成する預金出納帳は不要だと考えがちです。しかし、預金通帳ですべての入出金内容を把握することはできません。

上記の例で、通帳に入出金の内容が表示されるのは、

  • 10月15日のA工業㈱に振込んだ際の振込手数料
  • 10月21日のB商事㈱からの売上代金振込
  • 10月31日の電話料金引き落とし

のみです。「通帳にメモを残しておけば」との意見もあるのですが、記入スペースに限りがありますので、やはり預金出納帳を作成しておく必要があります。最大限譲歩して、預金口座がこの「いろは銀行の普通預金1口座のみ」であるのならば、通帳を拡大コピーして摘要欄だけ記入してください。

預金出納帳が自動で作れる会計ソフトを使おう

クラウド会計ソフトを使う男性

預金出納帳が自動で作れるワザとしてご提案したいのが会計ソフトの利用です。今やそれが当たり前になっているのではないでしょうか。まず旧来の市販されている会計ソフトで一番普及率が高いものはかなり進化しており、会計が素人の方でもその気になって取り組めば、短時間で習熟が可能なレベルになっています。

預金出納帳に関しては、初期設定で預金科目ごとに銀行別の補助科目を設定します。先の例で、普通預金口座が「いろは銀行」と「ABC銀行」の2口座があったとしたら下記のようにします。

・勘定科目:普通預金 → これの補助科目:「いろは銀行」「ABC銀行」2つ
(これらを総勘定元帳、補助元帳と言い、この補助元帳は預金出納帳そのものです)

会計ソフトを使用すれば、日常はひたすら日々発生する取引を仕訳入力するのみです。通帳の摘要欄に表示されない取引も仕訳の際、摘要内容を入力しますから、最終的に帳簿が自動作成され、完全な預金出納帳 = 補助元帳が出来上がってきます。

つぎに「クラウド会計ソフト」についてお話します。これは上記のような旧来からある会計ソフトのように、CDのインストールは不要で、インターネットでいつでもどこでもすぐに使い始められます。どのような企業規模向けかと申しますと、小規模法人ないし個人事業といった小規模企業対象です。どのような機能がセットされているかをかんたんに紹介します。

  • スマート取引取込
    銀行明細、クレジットカードなどの取引データを自動取込、自動仕訳するので、入力の手間が省けます。
  • かんたん取引入力
    簿記の知識がなくても、日付や金額などを入力するだけで、小規模法人事業者に必要な複式簿記帳簿が自動作成できます。
  • 帳簿を自動集計・作成
    登録した取引から会計帳簿を自動で集計、作成できます。
  • 決算書を自動で作成
    登録した取引から決算書を自動で作成できます。

クラウド会計ソフトについては、「個人事業主におすすめ。クラウド会計ソフトを導入して経理業務を簡単にしよう」で紹介していますので、参考にしてください。

まとめ

預金のイメージ

いかがでしょうか。

これまでの説明により、預金出納帳の必要性や作成要領等はご理解いただけたと思います。「理解はしたけど、作成は大変そう」といった感想をお持ちの方がいらっしゃるかもしれませんが、対策として会計ソフトの初期設定により大半は解決することができます。