和食料理人・日本料理人になるにはどうすれば良いの?

飲食店

日本の心を表すとも言われる和食・日本食料理人。一人前になるまでには厳しい修行が必要とも言われる職種となっています。ただ単に料理学校ではなれない難しい職業の一つであることには変わりないでしょう。

限られた人しかなれない職業ではありますが、この道を極めることができれば「プロの技」が身に付き、多くの方に喜びと美味しさを提供することができるようになります。

では、どういう手順を踏めば和食料理人の頂へと辿りつけるのでしょうか。

和食料理人・日本食料理人とは?

日本料理とは、四季折々の素材を生かし手調理し、器選びはもちろん、盛り付けにもこだわり、味はもちろん目で見て楽しむ料理のことを指しています。そんな日本料理を作る料理人を日本料理人や和食料理人と呼ぶのですが、割烹や旅館、ホテルなどで働いている人が多いです。

また、日本料理人のことを「板前」と呼ぶこともあり、懐石料理やお寿司、精進料理、てんぷらなど様々な種類があるのですが、一人前になるまでにはかなりの時間がかかると言われています。

修業時代は体力はもちろん、忍耐力も必要です。最初は調理場の掃除や皿洗い、まかない作りからスタートし、料理の技術を磨いていきます。

和食料理人・日本食料理人になるための資格はあるの?

板前になるためには調理師免許を持っている必要があります。ただし、最初から持っている必要がない場合もあり、修業をしてから取得して板前になる人も多いようです。働くお店によっては調理師免許が必要だとか、持ってなくても見習いとして雇ってくれるなど分かれてきます。

板前を目指す多くの人は高校を卒業した後、調理師専門学校で学び、免許を取得した上で日本料理店に就職して修業をするという人が多いですが、いきなり日本料理店に見習いとして入る人もいます。

調理師免許を持たずいきなり見習いとして入った場合、飲食店で2年以上実務経験を積めば、調理師免許の受験をすることができます。ちなみに合格率は60%です。

和食料理人・日本食料理人になるための下積みから一人前になるまでの流れ

日本料理店で下積みをして一人前になるまでには5段階の板前修業があります。そのポジションとは

①追い回し・下積み

②八寸場・盛り付け

③焼き場、揚げ場

④蒸し場、煮方

⑤板場

です。それではそれぞれの具体的内容について見ていきましょう。

①追い回し・下積み

まず最初に新人は必ず追い回しと呼ばれるポジションに配置されます。追い回しは、掃除や皿洗い、器を用意したり、野菜の下処理を行います。下処理が上手くできるようになると大根の桂剥きなど先輩に包丁の使い方を教えてもらいます。

追い回しはいわゆる雑用になるのですが、まずは1日の流れや季節ごとの流れなどを把握し、先輩たちが何をしているのか理解しておく必要があります。だいたいこの追い回しと呼ばれるポジションは1~2年です。

下積み3年とよく言われますが、実際はそこまでかかりません。追い回しの後はそれぞれのポジションを1年ごとにステップアップしていくのが理想的ではあります。

下積み時代に大事なことはどんな風に現場の作業が行われているのか流れを把握することです。また、追廻がまかない作りを担当することが多く、限られた予算と時間の中でメニューを考えて調理しなければなりません。

まかないは先輩へのアピールになるのでしっかりメニューを考えて味付けを整えておきましょう。また、下積みの時に大切なのが段取りです。熱々の出来たてを食べてもらいたいのに器が用意されてなく、できた後に準備していると冷めてしまいますよね。

お客様に最高の状態で食べてもらうためにも段取りはとっても重要です。まかないづくりや皿洗いなど段取りを考えて行うようにしましょう。

②八寸場・盛り付け

下積みを終えたらいよいよお客様にお出しする料理に携わっていくのですが、調理ではなく先付けや八寸場などの盛り付けを担当します。日本料理は、味はもちろん見た目も大事です。とくに先付けはお客様が来店して最初に召し上がるものなので大事になってきます。

ほかの持ち場を見つつ、お客様の食べるスピードに合わせて盛り付けをしていく必要があるのでセンスはもちろん、スピードも必要になってきます。加熱したり、味付けをすることはありませんが、全ての料理の最後の盛り付けをするのでとっても大事です。また、まだまだ包丁を使った仕事はこの段階では担当できません。

③焼き場、揚げ場

焼き場、揚げ場の担当になると下積みの期間が終わったと考えられます。ここまでたどり着くと焼き台などを使って焼き物やてんぷらなど加熱料理をすることができます。焼き場と揚げ場で大事なことは揚げる技術とスピードが大事になってきます。

下積み時代の手際と段取りが必要になってくるので、下積み時代の積み重ねは大事です。また、捌いた魚を焼き物用に切りつける作業も行います。

④蒸し場、煮方

蒸し場と煮方は味付けをする大切なポジションです。すべての料理の味付けをチェックする役目のため、店によっては板前よりも煮方のポジションを重要視するところもあります。主に何をするのかというと出汁をとったり、茶わん蒸しを蒸したり、お吸い物を作ったり、お店の伝統的な味を守っていくポジションです。

このポジションになると下積みの若手の育成をしたりもしなければなりません。また、毎日味付けをチェックするため普段から濃い味付けのものを食べないようにしたり、調理に入る前にコーヒーを飲むのを止めたり、体調管理も万全にする必要があります。

⑤板場

最後はお刺身を担当する板場になりますが、和食料理店において板場は一番重要なポジションと言われています。お客さんの前に出て会話をしながら刺身を切って盛り付けることも多いので、コミュニケーション能力も必要になってきます。

高い技術はもちろん、人間力も必要になってきますし、毎日包丁を研いで常にキレイなお刺身を作れるようにしておかなければなりません。

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和食料理人・日本食料理人の就職先や給与は?

和食料理人と日本料理人の就職先はどこになるのかというと、自分の作りたいジャンルのお店を探し出すことです。「あ、ここ良いな」と思ったところのお店に履歴書を持って行きましょう。しかし、自分の気に入ったお店の情報を見つけられない時はいくつか面接を受けてみてなんとなく良いなと思った店を見つけ出しましょう。

主な就職先としては、料理人として経験を積みいつか自分のお店を持ちたいと思っている人は高級ホテルのレストランや人気の飲食店で働くと良いです。もしくは、一からノウハウも勉強したいと思っている人は大手飲食チェーン店でも良いです。

ただし、大手飲食チェーン店で働く場合は料理人としての腕はあまり上達しないかもしれません。なぜなら、マニュアル通りの調理が多く、雑務もしなくてはならないことが多いからです。

また、企業の社員食堂や給食センターなどはパートタイムで雇ってくれるので時間に融通が利かない人はそういうところで働くのも良いでしょう。他にも日本旅館で住み込みの板前として働くという手もあります。

お給料が良いところに就職したいのか、料理の腕を上げたいのか、何を重視するのかによって就職先は変わっていくでしょう。

次に、板前のお給料ですがお寿司屋さんで働いても料亭や旅館で働いても大して差はありません。では、何が違うのかというとお客さんの入りに左右されるのです。それぐらい繁盛しているかによって収入が変わってくるので稼ぎたい人はお客さんがたくさん入るお店に勤めると良いでしょう。

また、お給料の平均月収ですが未経験~5年までは18万~23万円、5年以上で25万前後、料理長やチーフになると30万~50万円と言われています。年収にすると300万~600万円です。

和食料理人・日本食料理人で独立まで

和食料理人や日本料理人が独立をするのはだいたい修業を始めてから10年以内に独立している人が多いようです。修業期間中は、料理を作る技術や知識はもちろん、開業資金も貯めていかなければなりません。

また、開業するお店のイメージや自分の立ち位置、オーナーとしてマネージメントしていきたいのか、料理人として腕をならしたいのか、しっかり決めておく必要があります。オーナー兼料理長としてお店を開きたい場合は、修業が大事です。高い技術力があれば出店できるお店の幅を広げることができるのでしっかり修業をしておきましょう。

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