テイクアウトをはじめてみない?テイクアウトが人気の理由とは

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テイクアウトの看板

お弁当などをテイクアウトして、家庭や職場で食べる「中食」の市場規模が拡大しています。テイクアウト営業は、客席数が少なくても収益を上げることが可能なため、個人経営のレストランやカフェなどで導入する店舗が急増しています。

その一方で、繁盛店がテイクアウト営業を取り入れたために、不振に陥ってしまったという実例もあります。そこで今回は、テイクアウト営業で失敗しないためのノウハウについて見ていきましょう。

テイクアウトを利用する人が増えている

飲食店でテイクアウトする男性

食事のスタイルは、飲食店に出かけて食事をする「外食」と、市販のお弁当などをテイクアウト(持ち帰り)して家庭や職場で食べる「中食(なかしょく)」、家庭で手作り料理を食べる「内食(うちしょく)」の3種類に大別されます。

中食とは、外食と内食の中間という意味で使われるようになった言葉です。近年は共働き世帯の増加や高齢化、それに未婚率の上昇が相まって、中食と外食の市場規模が拡大しています。特に、中食つまりテイクアウトを利用する割合が高くなっています。その理由として、次のようなことがあげられています。

  • 時間がない
  • ふだん食べられないものが食べられる
  • 外食するより価格が安い
  • (内食は)調理・片付けが面倒
  • 好きなものが食べられる
  • 自分で食事を作るより価格が安い
  • 食材が無駄にならない
  • 栄養バランスに配慮できる
(出典:農林水産省「食料・農業および水産業に関する意識・意向調査」2015年3月公表)

共働きや未婚率が増加している背景には長引く経済不況があり、この不況は今後も続くことが予測されます。そのため、外食市場は縮小していき、中食はさらに伸びていくと見られています。

テイクアウト営業のメリットは?

テイクアウトした商品を運ぶ女性

テイクアウト営業を導入している飲食店のなかには、イートイン(店内飲食)とテイクアウトの売上がほぼ同額か、テイクアウトが少し上回るという好調ぶりを示しているところもあります。その理由は2つあります。

1. 客単価が上がる

イートインで売上をアップするには、客数を増やすか客単価を上げる必要があります。小規模の飲食店の場合、客数を多くするためには回転率を上げなければなりません。しかし、回転率を上げようとするとサービスの質がどうしても低下してしまいます。混んでくると席を詰めてもらったり相席をお願いしたりしがちですが、先客も後客も居心地が悪く、落ち着いて料理を味わうことができません。これではリピーターを増やすどころか、マイナスの評判を拡散される恐れがあります。

一方、客単価を上げようとすれば、追加注文を増やすためにサイドメニューを考案したり、値上げというリスキーな判断をせざるを得なかったりします。

その点、テイクアウトは回転率に関係なく客単価を上げることができるため、やり方次第で容易に売上を伸ばすことができます。

ある天ぷら屋では、店内はつねに満席状態で、テイクアウトのお客様も途切れることなく訪れます。月商から客単価を割り出してみると、イートインは650円でテイクアウトは900円を超えることになりました。250円の差が生じるのは、テイクアウトでは天ぷら盛り合わせを一人で数セット購入する人も多いからでした。この店のようなケースでは、テイクアウトが経営を支えているということができます。

2. 新規客の獲得につながる

ランチタイムにテイクアウトを利用していたお客様が、お店の味を気に入って、店内でゆっくりディナーを楽しみたいと足を運んでくれる可能性があります。テイクアウトにはこうした宣伝効果もありますから、忙しくても丁寧な応対をすることが大切です。

テイクアウトに向いているメニューは?

テイクアウトしたサンドイッチ

テイクアウトとして販売するものは、店内のメニューと同じというわけにはいきません。次の3点はクリアする必要があります。

  1. 食中毒を起こす心配がないもの
  2. 時間がある程度経過しても味が劣化しないもの
  3. 車の中や公園など、どこでもすぐに食べられるもの

この3点を満たすものといえば、かつ丼、牛丼、天丼、寿司、ピザ、パスタ、弁当、おにぎり、サンドイッチいうことになりますが、どれもコンビニやスーパーの人気商品です。そこで大事なのは、コンビニなどの低価格にどう対抗するかということです。

ワンコイン以下という低価格に負けないようにするには、「できたて」を販売することです。コンビニのお弁当や惣菜は、製造工場から店舗までの配送時間がかかっているのに対し、飲食店のテイクアウト商品は、調理場で作ったものなので経時劣化の度合いが違います。これが最大の武器であり価値ですから、なるべく作り置きではなく、できたてに近いものを提供するようにしましょう。

テイクアウトを導入するときに注意したいこと

テイクアウトした中華料理

それでは、テイクアウトを始めるときに注意しておく点をご紹介します。

スピードを心がける

テイクアウト営業を始める際は、イートインのピーク時と重なったときに、手際よく対応できる態勢を組んでおく必要があります。接客がどちらかに偏ったり、調理場が混乱するようでは売上アップは望めません。テイクアウト営業で失敗するのは、「二兎(にと)を追う者は一兎も得ず」ということわざがあるように、二つのものを同時に得ようと欲を出して、結局どちらも取り損なってしまうというパターンです。

特にランチタイムは、店内のお客様も外で待つお客様も時間がないのです。待たされる状態は大きなストレスになることを配慮して、スピーディーなサービスを心がけましょう。

それには、注文を受けたら火を通すだけですぐ、盛り付けられるように下ごしらえをしておくことです。たとえば、肉や魚のフライは揚げるだけですむようにしておき、副菜として添えるサラダやおひたしなどは事前に作っておきます。こうすれば待たせないだけでなく、できたてですからイートインと同じ状態で提供することができます。

包装に工夫をする

テイクアウトの場合は包装のしかたにも工夫が必要です。近くの職場へ持ち帰る人、遠方の自宅へ持ち帰る人などお客様のタイプはさまざまですので、中身が崩れたり汁気がにじんだりしないよう、きちんとパッキングして袋に入れるようにします。袋を用意するにはそれなりのコストがかかりますが、色やデザインでどこのどんな店なのかがわかるようにしておくことで販促効果があり、集客率アップにつながります。

そのほか、割り箸やスプーンなどの必要数を、お客様に確認して入れるようにします。うっかり入れ忘れたりすると、それだけでお店の評判を下げてしまいますから要注意です。

売れる量をしっかりと予想する

もう1つ注意したいことは、テイクアウト用の商品を過不足なく準備することです。慣れるまでは難しいかもしれませんが、見込み違いで作りすぎれば食品ロスが発生します。逆にすぐ売り切れてしまうようでは、お客様に迷惑をかけてしまいます。天気予報や曜日、その日のイベントの有無などから適切な量を判断するようにしましょう。

まとめ

ピザを食べる集団

いかがでしょうか?

テイクアウト営業は、顧客分析をしないで取り入れると失敗する確率が高くなります。イートインでは売れ筋メニューでも、テイクアウトで売れるとは限らないからです。

イートインとテイクアウト、それぞれの売上傾向を分析するためにきちんとデータを取って、違いを把握することが重要です。それには、POSレジが強力な助っ人になります。また、新しい戦略を立てるときにはマーケティングリサーチが欠かせませんが、POSはそのためにも役立ちます。中食市場への参入を考えている人は、こうした便利なシステムを活用することを検討してみましょう。