POSデータの活用できていますか?押さえるポイントはここだ!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
POSデータを活用するオーナー

飲食店の店長、経営者の皆さんは、売上予測や仕入れ量の決定、あるいはシフトする人員の決定にはどのようなデータを使っていますか。何となく勘と経験で決めているという場合もあれば、去年の売上伝票を見て、という人もいるでしょう。しかし、意外に活用されていないのがPOSデータです。POSデータを活用すれば、上記のような仕事の精度がかなり上がるのをご存知でしたか?精度が上がればロスも減り、利益の増加も期待できます。

そこでここでは、POSデータの活用方法のポイントをご紹介します。

そもそもPOSとは何か?

POSレジ

POSというとレジスターのメーカー名だと思っていた、という笑い話があるくらい飲食業界においては、企業化している大手チェーンなど以外ではあまり知られていません。そもそもPOSとは「Points of sales」の略で、「商品が販売された時点」という意味です。つまり飲食店で言えば、何月何日何時何分に、どの料理がオーダーされたということがわかる仕組みということです。そのPOSシステムで取られたデータをPOSデータと言います。

基本的なシステム構成は、オーダーをとるハンディターミナルと、そのオーダーが出てくるキッチンプリンター、そして会計をするPOSレジで成り立っています。飲食店では、どちらかというオーダーがすぐにキッチンに伝達されるという便利さと、レジでいちいちオーダーした料理の金額を打たなくてもテーブル番号だけですぐに会計金額がわかる便利さの2つで認識されているのではないでしょうか。

もちろんそれはそれで非常に便利なのですが、ハンディターミナルで入力した情報と、レジで会計した情報はすべて、データとして記録され蓄積されています。それがまさに「いつ何が注文されたか」というデータですので、ぜひ活用しましょう。

では一体どのように活用すればいいのでしょうか。また、POSデータの活用にどのようなメリットがあるのかご紹介していきます。

飲食店でチェックすべきPOSデータはこれだ!

チェックするPOSデータイメージ

■毎月の売上を日別に知る

まず1番シンプルな活用方法から言うと、POSデータを使えば1ヶ月分の売上やオーダー数が、集計した状態で見ることができるという点です。POSシステムが導入されていなければこれは大変な作業で、1件1件の伝票をめくりながら、売上を電卓で足していくしかありません。ましてや、それを料理の品目別に集計するなどということは現実には不可能です。

しかしPOSシステムでは1件1件の伝票になっているPOSデータを自動で集計し、1か月単位でも1日単位でも、品目別に売上を知ることができます。そして多くのPOSシステムではそれをExcelにダウンロードできるシステムがついていますので、いちいち打ち換えたりしなくても、そのまま自分でさまざまな分析をすることも可能です。

■時間帯別、商品別オーダー数を知る

さらに、POSデータの1つ1つ品目ごとのオーダーには、そのオーダーがされた時間も一緒に記録されています。したがって、どの日時に、どの商品が、いくつオーダーされたかという事実がリアルタイムで確認できます。たとえばポテトフライの時間別のオーダー数が分かり、過去のデータとの比較もできます。そのオーダー数が去年、2年前、3年前より減っていれば何が原因か探ることができます。

さらには1伝票=1組ですから、1組あたりポテトフライを何皿注文しているのかまでわかります。POSシステムによっては1組の中の人数も入れることができるものがありますので、1人何杯の生ビールを飲んでいるかまで、日別、曜日別にわかるのです。

■在庫状況が把握できる

この機能はついていないPOSシステムもありますが、多くの場合は在庫データも持てるようになっています。たとえば、ニンジンが何本仕入れられた、ということがわかり、さらにミックスサラダでレシピ上ニンジンを何本使うかということを入力していれば、ミックスサラダのオーダー数から、リアルタイムで現在のニンジンの在庫量が分かるということです。

■原価率、人時売上を知る

これもほとんどのPOSシステムには入っています。食材の原価が設定でき、商品別にいくつ売れたかわかると同時に原価がいくら計上されたかということも分かります。ただしそこには食材ロスは反映していませんので、あくまでこれは「理論原価」です。また、中にはアルバイトの給与管理システムと連動しているものもあり、それを使えば時間帯別、曜日別、月別の「人時売上」も分かります。

POSデータ分析をどのように行い、何に活用するのか?

POSデータ活用イメージ

このように自由な集計ができる売上データは、どのように活用できるのでしょうか。それは非常に幅広いのですが、具体的には以下のようなことです。

■売上予測の精度アップ

まず日別、時間帯別の売上が過去にさかのぼって取れれば、そのデータをもとに売上予測を立てることができます。たとえば今月15日の日曜日の売上は、まず過去3年間の同じ月の日曜日の売上傾向からだいたいの予測ができます。さらに去年は3連休の最終日に当たったが今年は連休がないということであれば、ほかの連休がない週末売上の傾向を見て、去年の8掛けにしておこう、などと自分でさまざまな予測をする根拠にもなります。

加えてそれは時間帯別にもできますから、その日曜日のピーク帯はどの程度の来店でオーダー数と売上はどのくらいか、ということまでわかるのです。

このようにPOSデータを活用すると売上予測の精度を非常に上げることができますので、それは以下のさまざまな仕事の精度アップにもつながります。

■仕入れ量、仕込み量の決定

売上予測の中には品目別のオーダー数も入っていますので、それによってその日に使う食材の量も予測できます。ということはそのための仕入れ量、仕込み量の精度も上がりますので、過剰在庫を防いでキャッシュを確保しつつ常に新鮮な食材を使えるということと、仕込んだ食材が残って食材ロスが発生することも防げます。それは、料理のクオリティを上げると同時に、無駄なコストを削減して利益を上げることにつながります。

■メニュー改定、新メニュー開発

また現在「どの料理が」「どのくらい」オーダーされているデータによって、人気のあるメニューがすぐにわかります。それは同じ方向の料理を増やそうというような新メニューの開発や、逆に人気のない料理はすぐにメニューから下げてしまうようなメニュー改定も非常にスピード感を持って実行することができます。

それは「あの店のメニューはいつも改定されていて毎回行くのが楽しい」「食べたくなるメニューばかりが並んでいるので、次もまた来たい」というように、集客力のアップにつながります。

■キャンペーン時期の検討

売上が曜日単位、日単位、時間単位で集計できますので、キャンペーン時期の検討にも活用できます。たとえば、週の頭の売上が落ち込むから、毎週月曜日から水曜日までワンドリンクサービスのキャンペーンをしよう、とか16時半の開店から18時までの売上が去年より落ちているので、ハッピーアワーを導入しようなどです。

さらには、実は7月は熱い麺類が思った以上に出るから、夏こそ熱い麺で汗を流そう、などの思いもかけないキャンペーンのアイデアが出てくる可能性もあります。

■適切なシフト組みによる人件費の削減

売上予測の精度が上がれば、必要人員が時間単位でかなり正確に分かります。したがって、それまで何となく週末は5人体制としていたシフトを、18時までは3人、21時までは7人、24時までは4人、などのように適切に組むことができるようになるため、人件費が削減されると同時に、必要な時には必要なだけの人員がそろうことでお客様に不満を抱かせることもなくなります。

■食材ロスの把握と削減

先ほどPOSデータから理論原価が算出できると書きましたが、これと実地棚卸で出した原価と比べて差があれば、それが食材ロスです。その金額が多ければ、ロスが多いことですのでポーション管理をしっかりするなどの対策が打てます。

それまで何となく、ゴミ箱に捨てられている食材が多いのでスタッフに注意していた、というようなことがしっかりしたデータを根拠に指導できるのです。これらによっても、無駄なコストが減り、利益アップに貢献できます。

まとめ

POSデータをみる経営者

いかがでしょうか。

これまでオーダーの便利さと会計の便利さしか感じていなかったPOSシステムが、データを活用することで売上アップにも、コスト適正化による利益のアップにもつながるということがお分かりいただけたでしょうか。POSデータを活用して、経営の精度を高め、しっかりと売上と利益が上がる店づくりをしてください。