ポップデザイン次第で客単価があがる!?売上貢献するポップとは?

飲食店

飲食店ポップ

店内に貼ったり、テーブルの上に置くポップは、高級志向の飲食店以外であれば、どのお店にも掲示してあるものでしょう。しかし、ポップのデザインについては、あまり工夫をしていないという経営者の方も多いのではないでしょうか?たとえば、ポップのデザインを絵の上手いアルバイトさんに丸投げしているという経営者の方もいるかもしれません。そうした例はまだ良い方で、中には殴り書きのように書いた紙をポップにしているという場合もあるでしょう。これでは、お客様がポップを見ても、注文したいと思わせることは難しいのではないでしょうか。ポップとは、それを見るお客様のことを思い、しっかり考えて作れば、客単価のアップやリピート率のアップにつながる重要なものとなります。

そこで今回は、ポップデザインによって客単価やリピート率が上昇する理由と、そのような効果が見込めるポップをどのように作ればよいのかというヒントについてご紹介します。

ポップは販促物!?目的は?

卓上ポップイメージ

ポップについてご紹介していく前に、そもそも「ポップとは何なのか」という定義からご紹介します。

ポップは売上に貢献する販促物

ポップの正式名称は、「ポップ広告」、あるいは「ピーオーピー広告」です。「POP」とアルファベットで書いている場合が多いのは、英語での正式名称「Point of purchase advertising」の頭文字を取っているからです。これを訳すと、「販売時点で効果を発揮する広告」という意味になります。つまり、テレビや雑誌などと違って、ショップの店頭や飲食店の注文時という「買う場面や消費する場面」において、情報発信をする広告のことを指します。

ポップの意味を踏まえてぜひ理解していただきたいのは、ポップはお客様に情報を伝達するためのものではなく、売上に貢献する販売促進のためのツール、つまり販促物の1つだということです。

ポップの伝えるべき情報は「注文する理由」

「世の中には売れる商品があるのではなく、売れる売り方があるだけである」という言葉があります。この言葉を飲食店に置き換えてみると、飲食店がお客様にメニューを注文してもらうためには、何らかの方法で売り込まなければならないということになるでしょう。 「売り込み」というと、強引なセールスマンのようで印象が悪いと感じるかもしれません。確かに、お客様が嫌がっているのに無理にすすめ、しぶしぶ注文させるのであれば、まさに「押し売り」です。しかし、お客様にとってメリットがある、お客様にとって注文する理由があるということを伝え、「お客様の意思」によって注文してもらえばそれは押し売りではありません。伝えた情報が「お客様にとって有益な情報」だったということになります。

このような「注文する理由」「注文するメリット」をお客様に伝える役割を担うのが、ポップなのです。つまりポップを作る際には、お客様にとって「有益な情報を伝えているか」という観点で考えていくことが重要となります。

飲食店でのポップの目的

ポップを店内に掲示する目的には、以下のことが挙げられます。

  • クロスセル・アップセルで客単価を上げる
    ポップ掲示の最も重要な目的です。ポップを通じて「単品注文のお客様にセットメニューをすすめる」、「もう1品合わせて食べたらよりおいしい料理をすすめる」など、最終的に客単価を上げる目的があります。
  • 推奨メニューの注文数アップ
    店舗として売りたいメニューを推奨するという目的があります。推奨したいメニューに、「良い仕入れ先が見つかって原価が安くなった」、「他店にはないので店舗の特徴を印象付けられる」、「非常に美味しいメニューができたので食べてもらえればリピートにつながる」などの「推奨したい理由」がある場合、その注文を促進することを目指します。
  • メール会員、LINE@の友達などへの加入促進
    料理ではありませんが、店舗で実施している販促策などへの参加をすすめるという目的があるでしょう。
  • お得情報PR
    お客様にとってメリットしかないことを伝える目的があります。たとえば、「今週は全来店客にファーストドリンクサービスを行う」といった内容です。店舗に対する好感度をアップさせてリピートにつなげることを目的として、ポップによって告知することもあるのです。
  • キャンペーン予告
    お得情報PRと同じような内容で、「これから行うキャンペーンを告知する」場合もあります。これは、リピート促進を目的にしています。

以上見てきたように、ポップには客単価を上げるか来店頻度を上げることで、店舗の売上や利益のアップを目指すという目的があるのです。

ポップの種類

ポップは、店内のいろいろな場所に掲示することができます。掲示が多すぎるとうるさく感じたり、店内空間の質が落ちたりするので注意が必要ですが、適切な限度で店舗内に掲示すれば、ポップの効果を最大限に発揮させることができます。そのために、ポップの種類についてしっかり把握しておきましょう。具体的には以下のようなものです。

  • テーブルポップ
    ポップを三角に折って縦や横にして立てたり、ポップスタンドに挟んで立てたりすることで客席テーブルに置くものです。
  • 壁面ポップ
    壁面に貼る販促物はポスターとも言いますが、その中で、特にA4やB4程度のサイズの小さいものは壁面ポップといいます。
  • 店頭ポップ
    ポップは店内だけに使用するのではありません。店舗入口付近のメニュースタンドに、「今日のおススメ」などを貼れば、それは店頭ポップとなります。
  • ハンディングポップ
    ホールスタッフが、推奨メニューを説明するツールを持ってテーブルに伺う場合、それはハンディングポップというポップとなります。

以上のように、ポップと一言で言っても種類は多いことがお分かりいただけたかと思います。種類によって、ポップの用途も幅広くなるのです。

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売上貢献するポップデザイン・書き方とは?

ポップデザインイメージ

「思わず注文したくなる」ポップデザインとは、売上アップに貢献してくれるポップであるということになります。それは、上記ポップの目的「クロスセル、アップセルで客単価を上げる」「推奨メニューの注文数アップ」に該当します。ここでは、売上貢献を果たせるポップの書き方をご紹介します。

ポップに入れる要素

ポップに入れる要素は「お・か・し・み・せ」で表せます。

「お・か・し・み・せ」とは、

「お」: おすすめする理由=お客様メリット
「か」: 書いたスタッフの個人的な体験談や思い
「し」: 商品が開発されたまでのストーリー
「み」: 店からのメッセージ
「せ」: 生産者、販売者のこだわりや思い

のことです。もちろん、ポップに上記要素をすべて書くスペースはありませんし、すべてを記載していたら情報が散漫になります。よって、料理の特徴や「売りどころ」、使用するポップの種類、ターゲットであるお客様によって、1つか2つを選択しましょう。

ポップデザインのポイント

メニューの「売りどころ」に合わせて、ポップのデザインはどのようにしたらよいのでしょうか。

  • 「値頃感、コスパの良さ」をアピールしたい場合
    金額を1番目立つように書き、その下に価格設定の理由を書きます。
    例)「薩摩比内鶏タタキ1人前480円!生産者と直接取引をしたからできた価格です!」
  • 推奨メニューをプッシュしたい場合
    メニューのメリットをキャッチフレーズにして、1番大きく書きます。
    例)「美味しく食べて血液ドロドロ解消!DHAたっぷりの〆サバが旬!」
  • 季節メニューをプッシュしたい場合
    季節を感じさせるイベントなどのイラストを描き入れます。
    例)「運動会のご褒美に!ファミリーコースが今なら1人2000円!」

注文促進のシズルワードを入れる

お客様に料理が「美味しそう」と思ってもらわなければ、絶対に注文してくれません。そこで、料理の美味しさをアピールするのが写真であり、シズルワードです。シズルワードとは、「料理の食感や味わい」「皿が前に運ばれてきた時に感じる匂いや見た目の印象」を言葉にしたものです。ここでは、株式会社ビー・エム・エフティー社が行った調査をもとに、消費者の「おいしいを感じる言葉のランキング」をご紹介します。

  • 味覚系表現
    「うまみのある」
    「コクがある」
    「濃厚な」
    「香ばしい」
    「フルーティー」
  • 食感系表現
    「ジューシー」
    「もちもち」
    「もっちり」
    「サクサク」
    「ホクホク」
  • 情報系表現
    「季節限定」
    「揚げたて」
    「焼きたて」
    「絶品」
    「新鮮な」

シズルワードを単純に使うだけでは、インパクトがありません。たとえば、「じっくりコトコト煮込んだコーンスープ」という商品が大ヒットしたのは、まさに魅力的なシズルワードをうまくネーミングに入れ込んだからです。同じように、ポップの中では単純に「新鮮な」ではなく、「さっきまで生きていたキトキトの」などのように、表現を工夫してみましょう。

目を惹くポップデザインとは?

ポップデザインをするイメージ

ここまでにご紹介した内容は、どちらかというとキャッチコピー=文言でどのように注文率をアップさせるかという内容でした。文言だけではなく、デザイン的にも注文率アップを実現することは可能です。具体的には、以下の要素を意識しましょう。

  1. 色使いで注目させる
    店舗の雰囲気を壊さないことが大前提ですが、黄色地に黒字や黒でフチどった赤文字で目立たせるという方法です。
  2. きれいに書く
    必須事項ですが、字もデザインもきれいに書きましょう。崩し字、乱雑な字、色のはみ出しなどはNGです。それは注文が来ないばかりでなく、店舗のクオリティを確実に下げます。
  3. 目立たせたい部分を大きく書く
    1番目立たせたいキャッチコピーは、できるかぎり「文字を大きく」書きましょう。
  4. 写真を入れる
    シズル感を1番伝えられるのは、写真です。画質の悪い写真は載せないほうがよいので、できるだけ綺麗な写真を掲載しましょう。一眼レフか、スマートフォンのカメラも性能が良いので、それらを使って撮影しましょう。撮影は、料理を明るい日差しの窓際におき、できるだけ接近して行います。そして、ネット上の「料理写真加工アプリ」など、自動で画質調節をしてくれるサイトを利用して色味を美味しそうにします。さらに、手持ちのプリンターではなく、スーパーの店頭などにある写真現像機でプリントした物を貼り付けましょう。

ポップデザインの効果を高める方法

PDCAイメージ

以上がポップの作り方でした。実は、ここまででようやく目的達成までの道のりの1/4くらいです。なぜなら、ほとんどの人は作ったポップを貼ったり置いたりした段階で満足してしまうのです。目的達成には、さらにその先にこだわらなければなりません。残りの3/4のためには、以下のことを必ず実行しましょう。

ポップデザインをブラッシュアップしよう

販売促進で大切なのは、PDCAをまわしブラッシュアップしていくことです。

PDCAとは

P:Plan 「計画を立てる」
D:Do 「実行する」
C:Check 「実績を確認する」
A:Action 「改善点を見つけて修正する」

この中で1番重要なのは、CとAです。PとDまでは多くの人が行い、そこで終わってしまうのです。ポップを作って貼ったら、1週間くらいの期間を見て、その載せたメニューがどれだけ注文されたのかを確認しましょう。そのうえで、効果がなければ改善点を考え、修正したものを貼りなおしましょう。これを満足できる成果が出るまで続けることで、そのポップは本当に店舗の売上に貢献してくれるものに成長します。

ABテストをしよう

1つ上級の方法に、「ABテスト」があります。これは、「このメニューをアピールするのは金額がいいのか、それとも味がいいのか」といったように、POPの内容に複数のアイデアがあって迷った場合に有効な方法です。

その場合は、ポップをA案とB案の2種類作りましょう。そして、最初の1週間はA案を掲示し、実績を見ます。次の2週間にB案を掲示しまた実績を見ます。そのうえで、A案掲示期間とB案掲示期間の売上を比較し、よかった方を「勝者」として、活かしていくのです。もちろん、そこで終わりではなく、A案が勝者だった場合も、そこからPDCAが始まるのだということを忘れないでください。

まとめ

カフェ看板

いかがでしょうか。

ポップはしっかりと作れば、必ず売上貢献をしてくれる「人件費のかからないホールスタッフ」です。ポップに、店舗独自のこだわりを入れ込めば、店舗の魅力を最大限に引き出してくれるでしょう。

そのためには今回ご紹介したポイントを押さえて、効果のあるポップを作り、加えてPDCAを忘れずに行い、売上のアップを図りましょう。

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