おひとりさま客を取り入れるメリットや方法とは?

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ひとりで食事する女性

「ひとり外食」「ひとり飲み」「ひとりカラオケ」「ひとりディズニーランド」などなど、食事もエンターテイメントもひとりで楽しむ女性が増えています。その理由として、「人間関係や仕事のストレスを解消したいから」という声が多く聞かれます。

忙しい現代人が、心身をリセットするためにひとりになる空間を求める傾向は、ますます強まっていくと思われます。そこで今回は、おひとりさまをターゲットとしたビジネス戦略について、考えてみましょう。

「おひとりさま」とは

食事を堪能する女性

「おひとりさま」というのは、もともとは飲食店などに単独で訪れる客に対する敬称です。それが転じて独身女性を指すようになり、「ひとり=寂しい女性」というマイナーなイメージが定着してしまったのです。しかし、それも今や過去の話。現在は「精神的に自立し、仕事を大切にしながら交友関係も充実させることができる、しなやかな女性」というポジティブなイメージに取って代わりました。

おひとりさまは経済的にも余裕があるので、自分へのご褒美として海外旅行や一流レストランでのプチ贅沢を楽しむなど、ひとりの時間を謳歌しています。

なかでもアラサーと呼ばれる30歳前後の女性の中には、女子会で盛り上がるのもいいけど、お気に入りのお店で気兼ねなく過ごす「ひとり外食」が好きという人も増えつつあります。

おひとりさまを集客するメリットは?

コーヒーを嗜む女性

外食業界では、そうしたおひとりさまブームの流れを受けて、カウンター席を広げたり、照明を工夫したり、化粧直し用のアメニティグッズをそろえるなど、おひとりさまの対応に力を入れる店舗が多くなっています。

では、おひとりさまをターゲットとするメリットはどこにあるのでしょうか。その主なものとして次の3点があげられます。

1. 客単価が高くなる

一般的に女性は、男性よりも注文する品数が多い傾向があります。デザートの注文率も高いので、おひとりさまでも客単価を上げやすい点が第一のメリットです。

また、アルコールに弱くソフトドリンクしか注文しないという女性客の存在は、一見すると利益が薄いように思いがちですがそうとは限りません。ウーロン茶やジュース類は酒類より仕入原価が低いので利益率が高く、なおかつグラスに注ぐだけなのでスタッフの手間がかからないというメリットもあります。

2. 回転率が上がる

グループ客は話をしながら食べたり飲んだりするため、滞在時間が長くなります。その点、おひとりさまは飲食を終えるとサッと帰る人が多いので、回転率がよくなります。

3. マナーを心得ている

お店にとって一番困るのは、ピークタイム直前におひとりさまで来店し4人掛けの席に着き、店内が混んできたにも関わらず相席を拒否するお客様です。こうした心配は、おひとりさまには不要でしょう。なぜなら、おひとりさまの多くは、混んでくれば自ら席を移動してくれたり相席を快諾してくれます。また、悪酔いして迷惑をかけることもありません。マナーを心得たお客様がいると店全体の雰囲気もよくなり、「客が客を呼ぶ」というように、結果的にリピーターを増やすことにつながります。

おひとりさま客をつかむ方法とは?

メニューに悩む女性

マナーをわきまえているおひとりさまであれば、デメリットらしきものは何もない「上客」に分類される存在となります。では、おひとりさまを集客するために必要なことは何か、居酒屋を例にご紹介します。

1. 「おひとりさま歓迎」をアピールする

現在では、集客にブログやフェイスブック、ツイッター、インスタグラム、LINE@(ラインアット)などのSNSが不可欠の時代となっています。どのSNSが効果的かはお店のコンセプトや客層によって異なりますが、いずれにしても、「おひとりさまでもゆっくり楽しめるお店」であることをアピールしましょう。写真を掲載するときは、清潔感のある店内と笑顔のスタッフによって、お客様に安心感を与えることがポイントです。

2. 固定観念を捨てる

ひとり飲みが好きという女性でも、「お店のスタッフやほかのお客様から『寂しそう』とか『彼氏いないのか』と思われるのがイヤで、飲みに行くのをためらうときがある」という人がいます。おひとりさまの大半は寂しいわけでも彼氏がいないわけでもないので、そうした固定観念は捨て、あくまでも「フリーなお客様」として接するようにします。

3. カウンター席に案内する

お店に入ったとき、「いらっしゃいませ!おひとりさまご案内!」と大声で言われるのはイヤという女性が多いもの。大声での接客はマニュアルの1つなのですが、おひとりさまの気持ちを察して「いらっしゃませ! ご案内いたします!」だけにするなど、スタッフ同士で取り決めておくといいでしょう。

おひとりさまにはカウンター席が適していますが、それでも「カウンターが空いていますが、そちらでよろしいですか?」と伺ってから案内します。もし、テーブル席が良いとのことになった場合は、できるだけ落ち着ける場所に誘導します。その席を気に入ってくれれば、自分の定席として通ってくれるかもしれません。

4. 料理の量を加減する

外食メニューは、女性にとって量が多すぎる場合があります。いろいろなおつまみを食べたくて注文したものの、結局食べきれなかったということはよくある光景でしょう。そこで、おひとりさまからオーダーを取る際にはどんな味でどれくらいの量かを説明し、多すぎるという場合は少なめにするなど、臨機応変に対応しましょう。

5. 適度な距離感を保つ

おひとりさまの中には、話しかけられるのを嫌う人もいれば、スタッフやほかのお客様との交流を楽しみたいという人もいます。最初に声掛けをしたときの反応でどちらのタイプかを判断し、前者であれば必要以上に話しかけることは慎みます。後者であれば、周囲のお客様に不快感を与えない程度に言葉を交わすようにしましょう。大事なことは、いずれにしても一定の距離を保って接することです。チヤホヤしたり慣れ慣れしい態度をとったりすると、グレードの低い店と評価されかねないので、つねにスマートな接客を心がけましょう。

6. クーポンを渡す

おひとりさまの再来店を促すためには、有効期限付きのクーポン(割引券)を渡すといいでしょう。割引をすると売上が落ちると思いがちですが、来店頻度が多くなればなるほど売上は格段にアップします。有効期限が定められていると、期限が切れる前に行かなければと思うのが消費者心理です。こうした傾向は、男性客よりも女性客に効果的ですのでうってつけです。ただし、有効期限内に利用してもらえない場合は、クーポンを発行するためにかかった費用が無駄になってしまいます。費用を無駄にしないためにも、再来店の確率の高い人に絞って配布する必要があります。

最近では、オンラインクーポンも登場しています。オンラインクーポンとは、クーポンを希望する人のメールアドレスにクーポンの紹介と併せて送る便利なシステムです。いつでもどこでもクーポンをもらうことができるため、オンラインクーポンはこれからますます増えていくといわれています。

おひとりさま客に合ったメニューとは?

寿司を食べる女性

おひとりさまが居酒屋を選ぶ理由は、メニューが豊富だからです。おひとりさまには健康志向や美容意識の高い人が多いので、ヘルシーな食材を使っていることをアピールするのがポイントとなります。たとえば、鶏肉料理には「良質のたんぱく質と美肌効果をアップするコラーゲンたっぷり」、魚料理には「血液サラサラにするDHAが豊富」のように、食べればきれいになると思わせるフレーズをメニューに書き込んでおきましょう。食べた後の効果が分かりやすく書いてあるため、選ぶのにそれほど時間がかからないという効果があります。それと併せて、1品あたりのカロリーも書き込んでおけばより親切となります。

また、食後にデザートを食べるのが習慣になっている女性も少なくありません。ディナーの後でもスイーツを食べたいという人のために、プリンやゼリー、バニラアイスなど軽めのものを用意しておくといいでしょう。

まとめ

おひとりさまを楽しむ女性

いかがでしょうか?

女性のライフスタイルの変化とともに、「おひとりさまの」の定義も一変しました。精神的にも経済的にも自立している女性は、これからの飲食業界にとって重要なターゲットになるでしょう。また、女性のひとり客がいるお店は安心できるという理由で、デートに利用するカップルが増えるとも言われています。

おひとりさまには様々なメリットがあることを頭に入れて、まずはおひとりさまに選ばれる店づくりから取り組んでみてはいかがでしょうか