飲み放題メニューを改定してお客様を満足させよう!

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メニューに満足する女性

みなさまの店舗の「飲み放題メニュー」は更新しているでしょうか?もしも、1年以上内容を改定していないとしたら、お客様がそのメニューに満足していない可能性も考えられます。常連のお客様に「満足しているか」確認してみてください。意外に満足しておらず、惰性で来店し注文しているのかもしれません。だとしたら、いつそのお客様は競合店に移っていくかわかりません。そういったことが頻発したら、まさに経営の危機となります。

そこでここでは、お客様に飲み放題メニューで常に満足していただくためのポイントについてご紹介していきます。

定番メニューばかりだとお客様は飽きてくる?

メニューに飽きるお客様

「同じメニューばかりだとお客様が飽きる」ということは何となくはわかっていても、中々実行に移せないといったケースが実は多いのではないでしょうか。

しかし、「メニューを変えないことで、お客様の来店動機を下げている」ということは、心理学的な観点でも完全に立証されていることなのです。

たとえば赤ちゃんにおもちゃを見せると、最初はそれをじっと見つめます。しかし、しばらく見せ続けていると、赤ちゃんは反応しなくなります。それに慣れてしまったということです。赤ちゃんにとってそれは、もう珍しいものではなくなったわけです。そこで赤ちゃんにまた別のものを見せると、再度反応を示すようになります。

このように、どのような刺激でもそれを繰り返し経験して慣れてくると、それは刺激的ではなくなります。このプロセスを心理学では「馴化(じゅんか)」と言います。馴化は心の動きとしては、新しい環境に適応して自分を守るという本能ですので、同じ刺激を与えている限りはこれを避けることはできません。

この馴化は、飲食店のメニューについても完全に当てはまります。つまり、「刺激」とはメニューのことで、「反応」とはお客様が注文・来店することです。したがって、同じメニューを出し続けていると、お客様の中に馴化が起こり、メニュー=店に魅力を感じなくなり、いずれ来店しなくなるということが起こるのです。この避けられない馴化にどう対応すればよいのでしょうか。

馴化には以下のような特徴があります。

  1. 刺激を与える頻度が多いほど、馴化は速く進む。
  2. 刺激が強いほど、馴化は遅くなる。
  3. 刺激が長時間与えられないと、その刺激に対する反応は回復する。
  4. 馴化が起こっても、違う刺激を与えると、新たな刺激に対する反応が回復する。

ここから言えることは、馴化を起こさないためには、

①同じ刺激を繰り返さないこと、

②頻繁に与えないこと、

③新たな刺激を与えること、

が必要なのです。つまり、メニューを改定・刷新することで、お客様はまたメニューに魅力を感じ、来店する動機を得て継続して来店していただけるようになるわけです。

飲み放題が実は1番「飽きられている」メニュー

飲み放題のワイン

以上のことから「メニュー」を改定しないことが、自店舗にとって非常に危険なことだということはお分かりいただけたでしょうか。「わかっているからうちではメニューを時々変えている」と思う店長や経営者の方もいるかもしれませんが、実はその中で見過ごされている、あるいは改定を1番避けているメニューが「飲み放題」であることが多いのです。

その理由として1番考えられるのはこのようなことです。飲み放題は原価のバランスをとることが難しいため、考え抜いて品目を選んでいることでしょう。その結果、適切な原価率になっている場合、品目を触るとそのバランスを崩して原価率が跳ね上がってしまう危険性があります。

しかし逆に言えば、そのような恐れから飲み放題メニューを長らく改定していないとしたら、それが1番お客様の「馴化」の原因になっているということです。つまり「飲み放題」のメニューこそ「慣れ」の原因で、飽きられている可能性が高いということなのです。

ましてや多くの店が飲み放題を導入している理由は集客力のアップのためのはずです。その集客の武器が飽きられているということは、弾の出ない鉄砲でこれから戦争に向かおうとしていることと同じくらい、危険なことです。飲み放題メニューにはそのようなある種の「危険性」が実は隠されているのです。

飲み放題メニューを見直そう

飲み放題メニュー見直し

飲み放題メニューは微妙なコストバランスの上で成り立っていますから、大きく触ることは危険です。改定するとしても以下のことをポイントに行いましょう。

・定番は触らない

まず、1番出ている定番品目は触らないということです。ほとんどのお店の場合生ビールが多いでしょう。この1番原価率の高い商品を触ることは大きく原価に影響してしまいます。

加えて、定番ということはお客様が必ず注文するものですから、外してしまうと大きな不満になります。したがって、ABC分析でAの品目についてはそのまま残しましょう。

・原価の安い種類を増やす

メニューを改定するということは「何かを外して何かを加える」ということですが、少なくとも加える品目は原価の安いドリンクにします。具体的には、カクテル、ハイボール、サワーなどの「割りもの」です。

これらはフルーツと相性がよく季節メニューとして利用でき、飲み放題メニューを改定していくうえでは非常に使い勝手が良い品目です。ハイボールも最近は、フルーツのエキスを混ぜてフレーバーハイボールなどにすることが流行っていますので、ぜひ導入しましょう。

・季節メニューカテゴリーを作る

飲み放題メニューを改定する方法として1番手を付けやすいのが、「季節メニュー」を入れていくということです。通常欄に何気なく入れておくよりも、メニューPOPの中に「季節メニューカテゴリー」を作って、季節ごとに代えていくのがおすすめです。目的はお客様に「お、メニューが変わったな」と思わせることですから目立たせましょう。

季節メニューとして1番企画しやすいのがフルーツがらみです。サワーでもカクテルでも、割るジュースやエキスを季節ごとに変えるだけで全く違う品目になります。どのフルーツで割るのかは、色々なカクテルの本やインターネットなどで調べてもいいですし、もちろん自分で果物屋に足を運んで店頭を見れば、旬のフルーツが何かということはすぐにわかります。あるいは、納品している食材業者はさまざまなフルーツエキスやフルーツジュースを持っているはずですから、提案してもらう方法もあります。

参考までに季節ごとのフルーツをいくつか挙げておきます。

春(3~5月)

  • りんご
  • ネーブル
  • フルーツトマト
  • マンゴー

夏(6~8月)

  • すいか
  • マンゴー
  • さくらんぼ

秋(9~11月)

  • キウイ
  • りんご
  • ぶどう
  • 洋梨

冬(12~2月)

  • りんご
  • みかん
  • ぽんかん

・その品目が注文されなくてもいい

改定したメニューが注文されなかったらどうしようか、と心配する必要はあまりありません。大切なのは「飲み放題メニューが変わった」感を演出することです。

それを見てお客様が、結局はいつものドリンクを注文したとしてもそれでよいのです。お客様に「刺激」を与えることが最大の目的です。したがって、フルーツジュースなどを仕入れる時には最低ロットで入れるようにしましょう。

飲み放題メニューを見直す頻度と品目数は

メニュー見直し

・頻度は最低季節ごと

飲み放題メニュー改定することで、お客様の「慣れ」や「飽き」を回避し、常に新鮮なイメージの飲み放題メニューを提供することができます。したがって、メニューを見直す頻度としてはできるだけ毎月がよいでしょう。しかしそのアイデアを考えることも大変ですし、1か月単位の場合在庫が残る不安もあります。また毎回新たに作成するメニューPOP代がもったいないということもあります。

そのため、年4回の季節ごとに見直すことをおすすめします。あるいは、季節メニューだけを2~3品載せた小さな別POPを作り、それを毎月変えていくという方法でもよいでしょう。

・品目は多すぎないこと

入れ替える品目は、3品前後がよいでしょう。1度にたくさん変えてしまうと、その時には大きな「刺激」になってお客様の来店動機を高めますが、次回の改定がそれより小規模になってしまいます。

そうすると「刺激」が減ったように感じ、効果がなくなります。3品前後を安定して変え続けるというペースで行きましょう。

まとめ

飲み放題を提供する店員

いかがでしょうか。

最初に書いたように飲食店ビジネスで1番怖いのはお客様の「馴化」です。定番や名物料理を触る必要は全くありませんが、その一方で常に「鮮度」を維持することが、お客様の来店動機を刺激してくれます。

ぜひここで挙げた方法を参考に、自店舗の鮮度を高いレベルで維持して、「いつ行っても何かが分かっている店」を演出し、お客様のリピート率を上げていきましょう。