新潟の日本酒を取り入れよう!特徴や仕入れ方法、おすすめはどれ?

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升酒ととっくり

新潟県は日本有数の酒処として知られています。

そんな新潟県は蔵元数全国一位にもかかわらず、醸造元1社当たりの生産量が少なく、兵庫県にある白鶴や松竹梅、月桂冠などのような大企業もほとんどありません。

しかし、多士済々の魅力を持った蔵元が多数県内にあるため、蔵元独自の味を楽しむことができる特徴があります。

そんな新潟の日本酒あれこれを紹介します。

新潟で日本酒づくりが盛んな理由

新潟の酒蔵イメージ

日本酒はご当地グルメだという言い方もできます。なぜなら、日本酒はその土地、その土地の環境や歴史という要素(地域特性)と複雑にからみあうことで、その土地ならではの日本酒が生まれるからです。

これまで長い間、甘みのあるお酒が主流でした。しかし近年、徐々に端麗辛口に嗜好が変わってきています。そんな流れを作ったのは、新潟の多くの蔵元たちです。

多くの歴史ある蔵元が点在する新潟は、創業200〜300年の蔵も珍しくありません。そのような歴史ある新潟の蔵元が産んだ久保田や、越乃寒梅、八海山などの銘柄は、新潟を代表する日本酒です。

最近はビール業界がプレミア傾向になっているように、日本酒は本醸造酒や一般酒から純米酒、純米吟醸酒、吟醸酒に移行しつつあります。新潟県の代表的な醸造元である「朝日酒造」の高級酒「久保田」シリーズも、吟醸酒として大きく生産量、販売量共に伸ばし、今ではトップクラスの生産量となっています。

そんな新潟で酒造りが盛んな理由の1つに、お米の生産があります。日本酒に使われるお米は、日本酒用の酒造好適米となります。新潟には新潟が誇る「五百万石」と「越端麗」という、2種類の酒造好適米があります。

五百万石は、山田錦(兵庫県産)と並んで日本の2大酒米と言われている酒造好適米です。この五百万石とは、新潟県のお米の生産高が500万石を突破したことを記念して付けられた名前です。一石が150kgですから7億5000万kgに相当します。日本男子が1年間に食べるお米の量が150kgとされていますので、大変な量であることが分かります。

五百万石は、一粒当たりの大きさが小さいのが特徴です。そのため精米歩合(お米を削る度合)が50%くらいしか高められない欠点があります。しかし、端麗辛口でフルーツのような芳醇で甘い香りは、多くのファンを集めています。

もう1つの酒造好適米が越端麗です。五百万石は、お米の粒が小さく精米歩合が上がらなかったために大吟醸酒ができにくかったのですが、この欠点を克服したのが越端麗です。越端麗は、兵庫県産の山田錦と五百万石を掛け合わせてつくったハイブリット米で、この酒造好適米を使用している蔵元も多いとされています。

新潟県で酒造りが盛んな2つ目の理由は、酒造りに適した水が新潟にあるということです。新潟は、冬に大量の雪が降って地上に堆積します。これが春になると溶けて水になり、山の堆積した栄養分をたっぷり吸いながら流れ出し、地下水となって浸透します。そうして、水田用の水となって田畑を潤していきます。こういった経緯によって溶け出した水は、非常にミネラルが豊富な軟水です。この水でお米が育ち、おいしい新潟産の酒造好適米ができるのです。

酒造りには大量の水を必要とします。洗米、浸漬、仕込み水と、水をたっぷり使いますので、この豊かで栄養分豊富な水が類まれなる新潟のお酒の基になっているのです。

新潟の日本酒の特徴

米と日本酒

新潟の日本酒は非常に多くの特徴を持っています。その中からいくつかご紹介していきます。

〇新潟は酒造りの集積地であるため競争が激しく、原料や造りの改良・開発に積極的です。また、日本酒の消費低迷にストップをかけようと、新潟県内89の蔵元が新潟のお酒のブランド力を使用して、それぞれ独自の特色を打ち出しています。

〇新潟は冬の時期が長く、長期低温醗酵に適しています。長期低温醗酵は雑菌の繁殖を抑えてくれます。日本酒の工程で最も重要な醗酵ですから、雑菌が少ない方がいいわけです。低い気温の中でゆっくり醗酵が進み、あっさりしたお酒ができます。

〇新潟の日本酒には1000年の歴史(甜酒たおさけ)があります。蔵元で最も古いのは長岡にある酒蔵(1548年創業)です。

〇新潟の水は絶品です。名水百選には6個所、県の名水指定には58個所選ばれています。

〇新潟の日本酒の精米歩合は平均58.7%でトップクラスです。日本全国平均は67.6%ですので、いかに品質が高いかが分かります。参考までに、精米歩合を種類ごとに挙げておきます。

  • 吟醸酒 精米歩合60%以下
  • 大吟醸酒 50%以下
  • 純米酒 規定なし
  • 純米吟醸酒 60%以下
  • 純米大吟醸酒 50%以下
  • 特別純米酒 60%以下
  • 本醸造酒 70%以下
  • 特別本醸造酒 60%以下

〇新潟は日照時間が長く、日光が豊富にあることから稲の栽培に適しています。冬場の12月から2月までの気温変動が少なく醗酵の温度管理がしやすい環境にあります。

絶品!新潟の日本酒を紹介します

新潟の美味しい日本酒イメージ

新潟という土地柄、蔵元によって多くの特徴を持つ新潟の日本酒ですが、具体的にどんな銘柄が有名なのでしょうか?以下で、新潟の代表的な銘柄を紹介します。

〇久保田(朝日酒造)

古くから受け継がれる技を駆使して、誰からもおいしいと喜んでいただける日本酒を造っている


朝日酒造は、地元のお米と水を使い、品質本位の酒造りを追求しています。「久保田」は創業時の屋号を冠した朝日酒造入魂の銘柄で、すっきりとした淡麗辛口の味わいが特徴です。

〇〆張鶴(宮尾酒造)

宮尾酒造自慢の「〆張鶴」は、良質な地元のお米と清冽な井戸水を原料に、少しでも“いい酒”を造ろうと、蔵一丸となって築きあげてきた淡麗旨口な味わいが特徴の日本酒です。

〇八海山(八海醸造)

雪深い越後三山の山麓で、昔ながらの丁寧な酒造りを続けているのが八海醸造。
そこから生み出される日本酒「八海山」は、山々を渡る風のように、魚沼の澄んだ水の流れのように洗練された淡麗で後味の良い味わいを楽しむことができます。

〇菊水(菊水酒造)

世の中が「辛口、辛口」と言い始める遥か以前に発売を開始した、辛口ブームの先駆けである菊水酒造の「菊水」は、キリリと引き締まった、飲みごたえある辛口な味わいが特徴の日本酒です。

〇上善如水じょうぜんみずのごとし(白龍酒造)

白瀧酒造は、「最上の生き方は水のようである」という中国の老子の言葉のように、柔軟でしなやかな姿勢を持って、水のようにピュアな酒造りを目指している酒造です。「上善如水」は、雪解け水のようにすっきりとした口当たりが特徴です。

〇越乃寒梅(石本酒造)

新潟市のほぼ中央に位置する亀田郷に蔵を構える石元酒造は、さらりとして飲み口が軽い、淡麗辛口の味わいが特徴の日本酒です。

〇越乃景虎(諸橋酒造)

諸橋酒造は、新潟県の水の特徴である軟水の中でも特にミネラル含有量の少ない超軟水を使用して日本酒を作っているため、「辛口でありながら辛さを感じさせない」という他の辛口酒にはない独特のスタイルをお酒に持たせています。そのため、諸橋酒造で作られる日本酒は口当たりが柔らかく、上品でまろやかな酒質に仕上がるのが特徴です。

〇鶴齢(青木酒造)

青木酒造は、日本有数の豪雪地帯である新潟県魚沼地方の厳しい冬に育まれた地で日本酒を作っています。酒の常識にあてはまらない、淡麗でありながら米の旨味を引き出した味わいが特徴です。

〇緑川(緑川酒造)

標高が高く寒暖差がある魚沼地方の酒造。近くに魚野川が流れているため、水資源も豊富です。全体的にフルーツを思わせる華やかな香りがするのが特徴となります。

  • URL:なし。

〇雪中梅(丸山酒造所)

新潟上越地区を代表する地酒である「雪中梅」を作る丸山酒造所は、淡麗辛口指向の地酒が多い中で昔ながらの芳醇でやや甘口な味わいを守り続けています。人気がある銘柄ですが、それにおごれる事無く丁寧な造りを大事にした蔵元の精神が根強い人気の秘密です。

新潟の日本酒を仕入れるには?

杉玉

新潟の日本酒を仕入れるには、直接蔵元から仕入れる方法から卸問屋、特約店を使うなど実に様々な方法で仕入れることができます。それらの方法について詳しく紹介します。

〇卸問屋から仕入れる

卸問屋とは、問屋が蔵元から日本酒を仕入れ、飲食店などに商品を販売する販売店のことです。新潟の日本酒を数多く取り扱う卸問屋をいくつか紹介します。

〇特約店から仕入れる

特約店とは、蔵元から日本酒を特別な条件で卸すことが出来る契約を結んだ販売店のことです。そのため、特約店を通じて飲食店などが日本酒を仕入れる際は定価で購入することができます。新潟の日本酒を取り扱う特約店について紹介します。

〇蔵元から直接仕入れる

新潟のほとんどの蔵元では、店頭での販売を行っています。季節ごとの新酒やひやおろしなどが楽しめます。試飲をさせてもらえるところも多いようです。予め予約または確認してから出かけましょう

〇ネット通販

多くの醸造元や問屋などが、インターネット通販を行っています。ここで掘り出し物を見つけることも可能です。価格は人気度によって変動しますから、注意が必要です。

銘柄によっては手に入れるのが大変難しいものもあります。上記ご紹介した特定の蔵元や卸問屋などと日頃から密接なおつきあいを重ねていくことで、お店にラインナップしたい銘柄の日本酒をしっかりと仕入れていきましょう。

まとめ

日本酒を運ぶ女性

全国的に人気度の高い新潟の酒ですが、その酒質について「端麗辛口」と一括りにすることは難しいでしょう。なぜなら、新潟の日本酒の特徴である「端麗辛口」という表現を当てはめても、各銘柄によって酒質がまったく異なるからです。

各蔵元によって違う日本酒の味をよく理解し、お客様が喜ぶ旨い酒を提供できるようにしましょう。新潟の旨い酒は皆様のお店の、ひいては日本酒の救世主となるでしょう。