日本酒の辛口甘口はどう判断する?日本酒度と酸度をマスターしよう

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升の日本酒

老若男女問わず人気のお酒といえば、我が国伝統の日本酒があげられるのではないでしょうか。その日本酒にも甘口、辛口といったように、様々な日本酒が存在します。

では、日本酒の甘口、辛口はどのように造られ、決められているのでしょうか?

よりお客様のお好みに合った日本酒を提供するために、今回は日本酒の甘口、辛口を決める要素と具体的な銘柄を見ていきましょう。

日本酒度とは

日本酒を注ぐ

日本酒度とは、日本酒の甘口.辛口をみる目安となります。日本酒度は糖分の多い物がマイナスに、逆に糖分の少ない物がプラスという特殊な測り方をします。つまり、マイナスの度合いが高いほど甘口となり、プラスの度合いが高いほど辛口という事になります。

具体的に日本酒度が高いというのは、決められた温度においてその日本酒が、同じく決められた温度での水よりも、物質的に軽いということになります。水の決められた温度とは4度のことで、これは水が4度の状態において最も重くなるからということで決められています。

一方の、お酒の決められた温度とは15度です。理由としてはっきりとした事は分かっていませんが、日本における平均的な室温が15度前後だからそのように決められたのではないか、とも言われています。

日本酒度が高いというのは、つまりそのお酒が物質的に軽く、甘口になります。逆に言えば、日本酒度が低いお酒は、物質的に重く、辛口のお酒ということになります。少々ややこしいのですが、この「重い、軽い」を決める要素が、お酒の中に含まれている糖分の量です。糖分は水分に比べると重く、糖分が多く残ったままの日本酒は重くなり、甘口になるわけです。これが、日本酒の日本酒度の測り方だとはマイナスに表記されるわけです。逆に、アルコール分が多くなった日本酒は軽くなり、その日本酒の日本酒度はプラスになります。糖分が少ないので辛口になるわけです。

酸度とは

日本酒で乾杯

酸度とは、そのお酒に含まれている酸の量を示す指標の事です。

具体的には、日本酒の製造過程で酵母や麹、米から発生した乳酸・コハク酸・クエン酸・リンゴ酸等の酸の量を表したものを指します。普通は「酸が高い=すっぱい」とイメージしがちですが、日本酒の場合は味を引き締める働きがあり、酸が少ないと、お酒の味にハリやキレが無くなり、ボヤけた味わいになってしまいがちになります。つまり、酸度は日本酒の味わいに大きく影響を与え、そのお酒が甘口か辛口か、どういった旨味があるかを知る重要なキーワードになります。

基本的には、酸度が高いお酒は、舌への刺激が強いために辛口に感じやすく、一方で酸度が低い(酸が少ない)お酒は甘く感じやすいと言われていますが、前述したように、酸度はお酒の辛さ甘さだけでなく、酸の種類によって旨みにも影響しますので、酸度だけで、単純にお酒の甘口・辛口を決めることはできないと言われています。

日本酒の辛口・甘口は日本酒度と酸度が関わっている

おちょこアップ

1974年、公益財団法人日本醸造協会が提案した「甘辛度」という指標があります。これは、日本酒度と酸度の両方の数値を計算式によって組み合わせて算出されるもので、その名の通り日本酒の甘さ、辛さを知る手がかりとなりますこの「甘辛度」からも、日本酒の甘口、辛口は日本酒度と酸度が大きく関わっているのが分かります。

例えば酸度ですが、通常は「酸が高い=すっぱい」というイメージがあると思いますが、日本酒の場合は違います。酸には味を引き締める働きがあるので、逆に酸が少ないと、酒の味にハリやキレが無くなり、ボヤけた味わいになってしまいます。よって、日本酒は酸度が高いほど、より芳醇な味わいになり、低ければ淡麗な味わいになります。

また、日本酒度が同一であれば酸度を見てみましょう。酸度の高い酒が辛く感じ、低ければ甘く感じるはずです。

辛口の日本酒定番を紹介

黒いとっくりと透明のおちょこ

では、辛口の日本酒の定番とはどんな銘柄があるのでしょうか?具体的に紹介していきましょう。

麒麟山 大吟醸辛口(麒麟山酒造)

http://www.kirinzan.co.jp/lineup.html
  • 日本酒度 + 4
  • 酸度 1.3

大辛の日本酒の代表格と言えば、新潟の麒麟山酒造の麒麟山 大辛でしょう。非常に旨味がのっていて、喉越しが良くキレがある新潟淡麗辛口です。

やや控えめな吟醸香と口に入れたときの旨味と味の広がりが特徴で、和食から洋食まで幅広い食にマッチします。冷やでもお燗でも美味しいですが特にぬる燗がお薦めです。

櫻正宗 特別純米酒 宮水の華(櫻正宗株式会社)

http://www.sakuramasamune.co.jp/
  • 日本酒度 + 3.0
  • 酸度 1.5

「櫻正宗 特別純米酒 宮水の華」は、酒造りに適した兵庫県産の「山田錦」を65%に磨き醸した、淡麗でやや辛口の純米酒です。六代目山邑太左衛門による発見以来、宮水を知り尽くした蔵元が醸した思い入れの純米酒です。

英勲 純米吟醸 古都千年(斎藤酒造株式会社)

http://www.eikun.com/index.htm
  • 日本酒度 + 4.0
  • 酸度 1.3

「英勲 純米吟醸 古都千年」は、悠久の歴史ある京都にちなんで名付けられた「古都千年」シリーズの純米吟醸酒です。幻の酒造好適米「祝」を100%使用しており、やや辛口のスッキリとした淡麗な口当たりと、香り立つ上品な吟醸香が特徴のお酒です。

刈穂 超弩級 気魄の辛口(刈穂酒造株式会社)

http://www.igeta.jp/item/brand/kariho/3723/
  • 日本酒度 + 25.0
  • 酸度 1.8

「刈穂 超弩級 気魄の辛口+25 山廃純米生原酒」は、その名の通り超辛口の純米酒です。 キレの良い超辛口の味わいはもちろん、十分すぎる醗酵により生まれた超弩級の飲み口は、飲み応え抜群で癖になる味わいです。

くどき上手 ばくれん 超辛口吟醸(亀の井酒造株式会社)

  • 日本酒度 + 20.0
  • 酸度 1.0

ほのかに感じるフルーティーで品のよい吟醸香と、軽快でまろやかな味わいの辛口酒です。飲み疲れしないスッキリとした酒質は爽やかな気分を生み、超辛口ならではのキレの良さも堪能できます。

甘口の日本酒定番を紹介

白いとっくりとおちょこ

続いて、甘口の日本酒について紹介していきます。

菊水 ふなぐち 一番しぼり 生原酒 (菊水酒造)

http://www.kikusui-sake.com/home/jp/products/p001-2/
  • 日本酒度 - 2
  • 酸度 1.6

菊水 ふなぐちは日本酒度、酸度の表記のない珍しいお酒です。

フレッシュな果実のような香り、コクのあるしっかりとした旨みが織りなす豊かな味わいが特徴のお酒です。

濃厚旨口ながらもほのかな甘口で飲みやすいことで人気です。

造り酒屋のつくった どぶろく 賢人 (株式会社市野屋商店)

http://www.ichinoya.com/
  • 日本酒度  - 20.0
  • 酸度 2.3

このお酒は米・米麹を原料として発酵させたものを漉さずに製品化したものとなります。

この、「漉す」工程を行わない酒を、一般的に「どぶろく」と呼びます。「どぶろく」とは清酒で言うところの「上槽前のもろみ」の状態となります。

富久錦 純米原酒Fu.(富久錦株式会社)

http://www.fukunishiki.co.jp/products3.html
  • 日本酒度 - 60.0
  • 酸度 1.2

伝統的な酒造りの技から生まれた、果実のような風味のお酒です。 加西市産キヌヒカリを使用したかろやかで甘味ある味わいは、 デザートやスイーツといった表現が適切なほど。ワイングラスでいただくと、まるでワインを飲んでいるかのような錯覚を起こします。

天野酒 僧房酒(西條合資会社)

http://www.amanosake.com/brands/
  • 日本酒度 - 100.0
  • 酸度 3.3

他の清酒とは異なる琥珀色をしたオシャレなお酒です。 日本酒度は-100と甘口の中でも超濃厚な甘口であることから、クリームチーズなどとの相性も良く、ワインの代わりに飲むことができます。

まとめ

にごりの日本酒

いかがでしょうか?

ここまで、日本酒の甘口、辛口を決める要素と代表的な銘柄について説明してきました。日本酒の甘口・辛口にはそれぞれ違いがあり、それによって味わいや風味も大きく変化します。

日本酒には甘口・辛口があることに留意して、お店に合った日本酒を仕入れ、提供していきましょう。