試食会は従業員満足度を向上する!?メニューの試食会を実施しよう

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食事ミーティング

季節ごとの集客メニューを考えるとき、お客様から飽きられてしまったメニューを刷新するとき、追加のメニューを入れる時、どのような手順を踏んでいますか?オーナー、店長、料理長、あるいは商品開発担当の打ち合わせだけで決めていますか?複数店舗がある場合は、店長クラスによる試食会を開いていますか?オーナーが考えて独断で決めていますか?

どのような決め方でも、それが店の特質に合っていて、かつ、お客様に満足してもらえれば、基本的には問題ありません。しかしそれだけでメニュー決定のプロセスを終わりしてしまうのは、実はもったいないということをご存知ですか?新メニューなどを導入するときに、従業員を対象にした試食会を実施することで、メニューのクオリティが上がるだけではなく、従業員の満足度もアップするのです。

従業員の意見を聞いても仕方ない、わざわざ試食会など面倒くさい、と言わずに、1度実施してみることをおすすめします。ここでは従業員対象の試食会を開く意義と、その開き方についてご紹介します。

従業員満足度を上げるには何がポイントか?

I love my jobのメッセージを持つ人

従業員満足度はコストをかけずに上げる 顧客満足度が高いほうが良いように、従業員が不満を感じている店よりも、従業員満足度が高い店の方が良いということは、ほぼすべてのオーナー、店長の共通認識ではないでしょうか。

では、どのようにして従業員満足度を上げたら良いでしょうか?

時給や給料を上げる?勤務時間を短くする?きちんと休みをとれるようにする?もちろんそれらはすべて正解でしょう。しかし、そういう方法のみで従業員満足を上げようとすると、人件費は高騰してしまい、店の利益を大きく圧迫してしまいます。大切なのは、コストをかけずに従業員満足度を上げる、ということです。そのためのポイントは以下の5つです。

  1. 参画意識を持たせる
    「あなた雇った人・命令する人」「私雇われた人・命令される人」という「労使関係」が明確な状態では従業員満足度は上がりません。けじめは大切ですが、どのような形でも店の運営に参画することで、従業員は「自分の店」という愛着を持ち、従業員満足度を上げることができます。
  2. きちんとした教育研修
    従業員は必要な知識、技術をきちんと店側から教育されることで、自分が戦力として期待されていると感じ、満足度が高まります。
  3. 不安の払拭
    自分の調理法、接客法が正しいかどうかを常に不安に思いながら仕事をしていたら、従業員の満足度は上がりません。ある程度の必要な知識、技術をもって、安心して仕事ができる状態にあって始めて満足度は上がります。
  4. 店と料理に対する自信
    自分が「いい店」「おいしい料理を出す店」で働いているという自信は、従業員満足度を上げます。
  5. 店長から頼りにされている実感
    大切な仕事などを任されて、自分がただの雇われ人ではなく、オーナーや店長から頼りにされている「人材」なのだということを自覚すると、従業員満足度は上がります。それは店の中に自分の居場所ができるということでもあります。ただし過度な責任を与えると、返って萎縮して満足度は下がってしまう可能性がありますので注意が必要です。

このほかにも、仲間同士の連帯感を作ることなども従業員満足度を上げる方策ですが、コストがかからないものとしては以上が主なものといえます。

試食会は従業員満足度を上げる絶好の機会

前菜を並べる

さて、以上のポイントを押さえ従業員満足度を上げようとした際に、従業員を対象にした試食会は非常に効果的となります。まずは、試食会をする本来の目的を確認しておきましょう。

  • 試食会の目的1
    従業員をお客様に見立てて、お客様目線でメニューへの意見をもらい、料理のクオリティを上げることに役立てる。そして、正式メニューとして提供するかどうかの判断の参考にする。
  • 試食会の目的2
    現場でなければわからない、新メニューの調理上のネック、提供上のネックを挙げてもらい、提供前に改善する。
  • 試食会の目的3
    従業員がお客様目線でものを考える癖をつける機会にする。

以上の3つが試食会の「本来の」目的です。ただし、試食会をこれだけの目的で実施するのは非常にもったいないです。試食会を開くことで、同時に従業員満足度を上げるようにしましょう。

先にお伝えした従業員満足度を上げるポイントに即して考えてみます。

  • メニュー検討に加われるので「参画意識」を持つ
  • 試食会でメニューの内容をきちんと説明され、問題点があれば指摘できるので「教育」にもなり、「不安も払拭」される
  • 試食会でメニュー検討を行う店は、料理のクオリティを上げる努力を怠らない店なので、「自信」につながる
  • 店長、オーナーに意見を真摯に聞いてもらえると「頼りにされている実感」を感じられる

上記のように、試食会で「コストのかからない」従業員満足度を挙げる方策は、ほぼできてしまうのです。このように従業員満足度を上げるためにも、試食会の実施をおすすめします。ただし、従業員満足度を上げるためだけに実施するというのも本末転倒となってしまいます。料理のクオリティを上げるなどの試食会実施の本来の目的をしっかりと押さえることを忘れないようにしてください。

効果的な試食会の実施の方法

ランチミーティング

では、本来の試食会の目的と、従業員満足度を高めることができる試食会はどのように実施したら良いのでしょうか?そのポイントをご紹介します。

事前告知はきちんと行う

試食会にはできるだけ新人も含め多くの従業員に参加してもらいましょう。情報が全員に行き渡るよう、更衣室など全員が確認できる場所へポスターを貼って確実に告知しましょう。

多くの参加が見込める日を設定する

従業員満足度を上げる目的のためには、できるだけ多くの従業員が参加できる日時を設定する必要があります。そのためには、シフトを決める段階で試食会のスケジュールが事前に周知されている必要があります。さらに、ランチ営業をしていて、なおかつ休憩時間がない店の場合でも、できれば早番対象、遅番(ラスト)対象と分けて2回実施するのがベストです。

本格的「検討会」として行う

料理を並べ、従業員に食べてもらい、意見を述べてもらうだけでは、ただの「食事会」になってしまい、クオリティアップにも従業員の満足度アップにもつながりません。しっかり意見を聞き取れるよう、準備をしておくことが大切です。しっかりと記録するため、「試食メニューの一覧表」を用意し、そこに料理の簡単な特徴と意図を記載し、従業員がコメントと5段階ほどの点数をつけられるようにしておくと良いでしょう。試食会開始前に全員に配布をし、試食の度に都度記入をしてもらい、終わったら忘れずに回収しましょう。

フィードバックで従業員満足度をさらに上げる

終わったら、全員の点数を集計して、評価がよかったメニューをミーティングの場やポスターの形で発表します。加えて、試食会での意見を聞き、店長・オーナーがどう判断したか、なぜ採用でなぜ不採用かも共有します。これが非常に重要で、試食会はしたけれど自分たちの意見が反映されたのかどうかわからない、ということでは従業員満足度が上がるどころか逆に大きく下がってしまいます。

試食会は店の戦略を決める「ミーティング」だという位置づけをブラさないことが、重要なポイントとなります。試食会自体は店長、料理長、オーナー主導で「正式なミーティングとして」行ってください。従業員を集めて新メニューを食べさせるだけでは、ただの「従業員慰安会」になって「ああ楽しかった」で終わり、あまり意味がありません。メニューは店の1番重要な戦略ですから、あくまで、試食会は店を強化するための戦略的なミーティングだという意識を忘れないことが重要です。そして実施側がそういうスタンスを貫くことで、従業員の意識も高まり、満足を得ることができるのです。

まとめ

料理のアップ

いかがでしょうか。

少し手間はかかりますが、従業員参加の試食会は、従業員満足度が上がることを含めて非常にたくさんのメリットがあります。ぜひ実施して、店のメニューと人材のポテンシャルを高めましょう。