個室を利用するお客様への接客マナーに注意する理由とは!?

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笑顔で注文する女性

飲食店の個室というと、得意先の接待や慶弔事の改まった席をイメージしますが、会社の飲み会やデートなどでも個室を利用するケースが増えています。

個室はプライベートが保たれるため、自宅でくつろぐ感覚で楽しめる点が魅力とされます。そのため、とくに個室居酒屋は人気を呼んでいます。しかし、サービスを提供するお店としては、フロアとは異なる気配りや目配りが必要になってきます。

そこで今回は、接待・デート・女子会のシーン別に、個室での接客マナーについて見ていきましょう。

個室客への接客マナーを注意する理由

注文に悩む男女

最近は個室派が増えており、個室はいつも予約でいっぱいというレストランや居酒屋が多くなっています。個室のよさは、なんといっても周囲の目を気にしなくてすむところです。商談で利用するときは、シークレットの会話でも安心して交すことができます。また、カップルで利用する際も、二人だけの空間なので親密度が増すという効果もあります。立地や規模にもよりますが、個室の有無が売上を大きく左右すると考える店主も少なくありません。

個室営業は、フロアだけの店舗に比べるとスタッフの人数も多く必要になりますし、内装費などの経費もかさむため、料理や飲み物の提供価格をやや割高に設定するのが一般的です。お客さまはそのことを納得のうえで利用してくれるのですが、それだけに質の高いサービスが求められます。 個室の種類は、大きく分けて座敷とテーブル席の2つに分類できます。

個室での接客のポイント

静かな料亭

それぞれの席ごとに、接客ポイントをあげてみます。

座敷での席次

洋室の生活スタイルが普通になっている現代では、座敷を希望する人たちは減ってきています。しかし、大人数の飲み会などではよく座敷が利用されています。

座敷のメリットは、座る席が決まっているフロアと違い、途中で席を交替したり、席と席の間に入って会話に加わったりすることもできるため、場が和んで盛り上がりやすいことです。しかし、どんな飲み会でも最初から羽目をはずしているわけではありません。特に、幹事役は参列者に失礼のないよう、店の対応のしかたをひそかにチェックしていることがあります。そのことを意識して、礼にかなった接客をすることが大切です。

まず考慮に入れるべきことは、個室には席次のルールがあるということです。利用する側は席次について心得ているはずですが、よくわからずスタッフに尋ねるかもしれません。そうした場合に備え、すぐに応じられるようにしておきましょう。

床の間のある座敷では、床の間の前が上座(かみざ)、出入り口に近いところが下座(しもざ)になります。出入り口が2か所ある場合は、厨房やトイレから遠いほうが上座になります。床の間がない座敷では、庭が見える位置、あるいは飾り棚や額が見える位置が上座です。

親しい仲間内であれば席次にこだわることはありませんが、ゲストや上司などが同席する場合は、格上の人が上座に、格下の人は下座に着いてもらうようにします。飲み物や料理をサーブ(配膳)するときは、上座から順に下座へというのがマナーです。もし、スペースの都合で上座まで行くことが難しい場合は、下座の人から上座へ手渡しをお願いします。

洋室での席次

洋室も座敷の部屋と同様に、出入り口から遠い席が上座です。ソファ席の場合、数人掛けのソファー(カウチソファー)よりも、一人掛けのソファーが格上とされています。しかし、カウチソファーが奥のほうに配置されている場合は、そこが上座になります。飲食物のサーブも上座から下座への順になります。

メニューはコース料理を

店内が混み合う時間帯になると、スタッフの手が足りなくなり、個室への応対が遅れてしまうことがあります。お客さまを待たせることなく、また、スタッフに効率よく動いてもらうためにも、コース料理を設定しておき、予約段階で決めてもらうようにします。コース料理であれば厨房でも段取りよく調理を進めることができ、無駄がありません。

規模の大きい店のなかには、個室にモニターテレビを設置して、厨房でも会の進行状況や飲食のペースが分かるようにしているところもあります。

個室の接客マナー~接待編~

接待するビジネスマン

常連のお客さまが大事なお得意さまを接待するという場合は、接待される人をより丁重にもてなすのが基本です。接待する側(ホスト)といくら親しくても、馴れ馴れしい態度を取ったり、二人にしか通じないことを話したりするのは禁物です。

会計は、ホストが頃合いを見計らってレジにてすませることも多いでしょう。しかし、レジではなく個室で会計をするという場合は、伝票を個室まで持って行き、「ありがとうございます。お会計をお持ちしました」と伝票ケースをテーブルに裏返しに置き、金額がお得意さまの目に触れないようにします。

お帰りになるときは、手の空いているスタッフ全員でお見送りするようにします。そのときの印象によっては、お得意さまが新たな常連客になってくれる可能性がありますので、最後まで気を抜かずに応対するようにしましょう。

個室の接客マナー~デート編~

見つめ合う男女

デートの場として利用してもらう場合は、雰囲気作りがポイントになります。夜景の見える位置に二人用の個室を設ける、並んで掛けられるソファを用意する、熱帯魚の泳ぐ水槽を置く、静かな音楽を流すなどの工夫が必要です。

男女どちらかがお店のなじみ客だとしても、常連扱いをしないで、一定の距離感をもって接するのがマナーです。二人にとってそれが初デートであれば、なおのこと特別な思い出の場にしたいはずですから、そうした気持ちを酌んでスマートな接客を心がけましょう。

個室の接客マナー~女子会編~

個室で女子会

女子会プランを導入しているお店は急増しており、業態もレストラン、カフェ、ファミレス、居酒屋と多様化しています。中でも、居酒屋の個室ランチはおいしい料理をリーズナブルな価格で楽しめることから、女性の間でも人気になっています。

特に子連れママさんの場合、子どもが泣いたり歩き回ったりしても他のお客様に迷惑をかけることがないので、ゆっくり食事を楽しみながら話に花を咲かせることができます。

お店側が気を配ることとしては、居心地のよい雰囲気、快適な空間をつくることです。コートや大きなバッグを持っているようなら、お帰りの際まで預かります。ベビーカーを押してきている場合は、他のお客様の邪魔にならないところに保管しておきます。トイレもつねに清潔にして、化粧直しをするときのために、コットンやペーパータオル、綿棒なども手洗い場に用意しておくようにします。

女子会が成功すると、口コミで評価を拡散してもらえる可能性がありますから、できるだけきめ細かいサービスを心がけるようにしましょう。

まとめ

注文を取るスタッフ

いかがでしょうか?

個室には、完全個室とカーテンやパーテーションで仕切っただけの半個室があります。お客様にとっては、個室といえば完全個室をイメージします。そのため、個室といえば完全個室をイメージして予約をするのです。お店に来てから半個室しかないことが分かり、トラブルになったという事例もありますから、個室営業を取り入れる場合は、お客様を裏切ることのないよう、宣伝をするときには個室の種類を明確にし、しっかりとアピールしておくことが大切です。