軽減税率への対応は大丈夫?レジの切り替え時には補助金を活用しよう

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開いたキャッシュドロア

2015年12月に、政府与党は消費税8%から10%に増税する際、8%の軽減税率を適用することに合意しました。軽減税率の対象品目は「酒類と外食を除く食品全般」と「週2回以上発行し、定期購読されている新聞」です。導入時期はまだ正式に決定していませんが、消費税を引き上げる2019年10月と同時期であると考えられます。また、インボイス制度は2023年の10月に導入予定です。

軽減税率の導入に伴い、飲食店の経営者に求められるのが体制づくりです。まだ時間があるからと先延ばしにしてしまいがちですが、早めに対応することに損はありません。「飲食店経営者が軽減税率について知っておくべきこと&やるべきこと」ではおもに体制づくりの話をしました。今回は、軽減税率に対応するレジに切り替えるときに受け取ることができる補助金について解説します。

レジの買い替え時には補助金が出る

2015年12月に、軽減税率導入の合意とともに、中小企業庁より複数税率対応レジの導入支援が公表されました。

参照:中小企業庁:消費税の軽減税率対策予算(予備費・補正予算案)が閣議決定されました

ここでは、軽減税率への対応の準備が円滑に進むために、996億円の予算をつけて複数税率に対応するレジの導入や電子商取引システムの改修を支援することとしています。これは、複数税率に対応できるレジを新しく導入したり、対応できるように既存のレジを改修したりするときに使える補助金です。レジには、POS機能を有していないレジ、モバイルPOSレジシステム、POSレジシステムなどを含みます。

現状店舗で使われているレジの多くは、2種類の税率に対応できていません。あなたのお店のレジは対応できるものでしょうか?軽減税率に対応するためにレジを替える場合は、この補助金を活用することをおすすめします。

補助額は、レジ1台あたり20万円が上限、補助率は基本的には2/3となりますが、1台のみ機器導入を行う場合でかつ導入費用が3万円未満の機器については補助率3/4、タブレット等の汎用端末についての補助率は1/2と、補助率が異なります。
また、商品マスタの設定や機器設置に費用を要する場合は、さらに1台あたり20万円を上限に支援することになっています。複数台数申請については、1事業者あたり200万円を上限としていますので、充実したサポート体制ではないでしょうか。

複数税率対応が必要な業種は?

軽減税率に適用しなければいけないのは、主に外食産業です。たとえば、食材の仕入れは8%ですが、お客様には外食として提供するので税率は10%となります。さらにテイクアウトでの提供がある場合は8%になります。このように、基本的にすべての外食産業は複数の税率に対応する必要があります。

なお、売上高が1,000万円以下の事業者には免税制度が、1,000万円超〜5,000万以下の事業者には、売上に占める軽減税率の対象となる品目の割合を推定して納税するみなし課税が認められます。これは、売り上げに占める軽減税率の対象品目を一定割合と見なして納税する仕組みで、軽減税率を導入すると、通常の10%の消費税率と8%の軽減税率が交じりますが、いちいち税額を分けて計算する必要がなく、売り上げから税額を簡単に計算できる利点があります。5,000万円超の事業者には、簡素な方式の税額表の導入が義務付けられます。

補助金を受けられる対象者

補助金の交付には、以下の条件のどちらかを満たしている必要があります。多くの関心が集まる中、今から準備・検討を始めましょう。

  • 複数税率対応レジを持たない小売事業者など
  • 軽減税率の導入にともない、電子的に受発注を行うシステムの改修が必要な小売事業者、卸売業者など

なおシステムの改修については、小売事業者の場合は補助上限が1,000万円で、補助金を超える金額は日本政策金融公庫などの低金利の融資を受けることができます。

さらに、中小企業団体と連携して小売事業者への制度周知や対応サポート体制を整備するための予算も補正予算案に盛り込まれています。制度周知、対応促進、相談窓口設置、講習会実施、巡回指導・専門家派遣のために170億円を充てます。

参照:消費税軽減税率対策予算

レジの補助金を受けるステップ

この補助金は、中小企業基盤整備機構の基金を通じて、事業者に交付されます。補助金の申請はレジメーカーなどによる代理申請が可能なので、自分のお店は対象に入るのか、補助金を受け取るステップなどを知りたい場合は、購入を考えているレジの会社に聞いてみましょう。受付は2016年4月から始まっています。

参照:軽減税率対策補助金とは

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軽減税率の対応は早めの行動を

軽減税率への対応は、レジだけすればいいものではありません。軽減税率が適用されるコンビニやスーパーとの競争がいままで以上に激しくなることが予想されます。外食や店内で食事をした場合は軽減税率の対象外となり、10%の消費税が課せられます。ところがこれをテイクアウトした場合は8%。つまり軽減税率の対象となります。消費者は店内での飲食からテイクアウトに切り替える可能性も出てきます。

そのための体制づくりや、戦略策定も同時並行で進めなければいけません。軽減税率への対応については、2019年10月を見据え、財務・経理部門での対応はもちろんですが、早い段階から経営やシステムなどへの影響範囲を特定し、対策を始めておくことをおすすめします。そして今回説明した補助金をぜひ活用してください。

そのほかにも軽減税率の制度改正時の細かな留意点や、想定しておきたい要項についてのセミナーに出席するなど、万全の態勢で臨んでください。