飲食店は顧客管理をどう活用する?売上向上のための具体例を紹介

最終更新日: 2016/09/02
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顧客分析

飲食店に限らずビジネスにとって重要なのは「お客様の意見」です。飲食店の場合、それは年代・性別、頼むメニューやリピート率となって現れます。よって、それらのデータを蓄積して、もっと売上を伸ばす施策を考えるのが経営にとって大切です。どの年代にはどのメニューの受けがいいかがわかれば、アピール方法が変わってくるでしょうし、リピート率が低いのであれば対策が打てます。

そのためには顧客管理分析を行うことで、データを蓄積することが必要になります。蓄積したデータをもとに、今まで個人の勘で判断していた販促を店舗・社内で統一することで、販促計画を立てることができるようになるのです。今回は、「顧客管理」に焦点を当てて、顧客管理に必要な情報の取得方法から情報の活用、そこから導い出す施策の具体例を紹介します。

顧客管理に必要な情報の取り方

まずは顧客の情報を蓄積するための3つの方法を紹介します。

予約時に取得

これは予約管理サービスの使用をおすすめします。新規またはリピーターなのかの判断も容易です。そのほかにも人数や注文コースなどもメモします(詳しくは「飲食店にクラウド型予約システムを導入して業務効率化と集客を実現しよう」で説明しています)。

ほかには電話予約時に取得することもできます。電話の場合はネットよりも細かい条件をお聞きしてくるお客様が多いので、「どういった内容がお店に求められているのか?」をデータとして蓄積してお店に活かせるとよいでしょう。電話から情報を溜める場合はCTIシステムを使えます。これはComputer Telephony Integrationの略で、電話とシステムを統合・連動することができます。

来店時に取得

性別・人数・注文メニューを忘れずに取得しておきましょう。レジによっては男女の内訳ができないものがあります。どこまで詳細な顧客情報を入力できるかはレジによって異なります。「iPadがレジになる!? 高機能で使いやすいタブレットPOSレジの紹介」では顧客管理機能をもつiPadのPOSレジを紹介しています。また、お客様との会話の中で、取得できる情報(サービススタッフと顧客間によるコミュニケーションから得る情報)も大切な顧客情報となります。

退店時に取得

アンケートをテーブル上に配置し、お客様からアンケートを頂くようにしましょう。簡単なものでも構いませんが、お名前や電話番号、住所などを取得できる形式としておくと活用範囲が広がります。

これらの顧客情報を得て、来店したお客様に対してのアプローチをいかにかけていくかが競合との差になります。リピーターの方には、「自分は常連である」と意識を持ってもらえるような接客をすることで、ロイヤルティを高めることが出来ます。しかし、「本当はリピーターなのに認識されていないお客様」が相当数いるとすると、お店にとってはいい状態とはいえません。いかにリピーターを資産化していくかが重要です。

取得した顧客情報はここを見よう!

顧客情報や予約履歴の蓄積は1ヶ月~2ヶ月かけて、傾向がわかれば早速改善案を考えていきましょう。取得した顧客情報をどのように切り分けて分析するか、いくつかの例を挙げます。

男女比

どちらかが7割以上であれば、その性別がメイン層になります。ただし、たとえば女性比率が4割だったのに徐々に低下して3割を切ったといった場合は、男性が相対的に増えたのか、女性が減ったのかを見極める必要があります。もしかしたら近くの競合が「女子会割」といったキャンペーンを打ち出したのかもしれません。

年齢層

どの年齢に商品が受け入れられているのかを把握します。お客様の正確な年齢はわからないので、20代後半や40代といったザックリな分類でかまいません。年齢層が異なれば、客単価も異なるので売上に影響してきます。もし、事前に想定していたターゲットと大きく異なるような客層であれば、メニューの改定を検討する必要があるでしょう。

アンケート結果

いくつかの選択肢から選ぶだけの簡単なアンケートはもちろん、自由記入欄に書かれた情報もExcelなどにまとめて蓄積します。ここで注意したいのは「ネガティブな意見」に正面から立ち向かうことです。一般的に、ネガティブな意見は表に出しづらいため、1つ表面化すれば裏にはその何倍ものマイナスの意見が存在するといわれます。よって、耳が痛い意見を真摯に受け止めて改善していきましょう。

また、どの年代・性別の人はどのような意見が多いのかを参考にすることで、ターゲットに合ったお店づくりに役立たせることができます。

お客様個人の好み

予約を受ける際に、アレルギーや食の好みの確認をしてみましょう。その情報を活用すれば、来店時にお客様が食べたい料理、好みの料理をおすすめ料理として提案ができます。お客様の考えを先取りすることは、お客様にとって非常に嬉しいものです。

様々な条件検索

「2ヶ月以上来店してない」「3回以上リピートしている」「お誕生月の人」などの条件を設定します。そして、それぞれのターゲットに関連したDM、クーポンなどでアプローチをかけます。また、「利用金額の多い人」「利用回数の多い人」といったお得意様へのアプローチができます。

リピート率

こちらはもっと長いスパンを取らないと正確には測定できませんが、ザックリとした感覚でかまいません。再来店してもらえれば常連となる可能性があるので、目標リピート率50%を目安にします。

顧客管理を活用した具体例

集まった顧客情報を見てみると、気付くポイントがいくつかあるでしょう。ここでは、よく見られる代表的なパターン別対策を紹介します。

女性の来客が減少傾向にある場合

女性を年齢分けし、さらにその年齢層別に人気メニューで分類します。たとえば、年配の女性にはパスタが人気だけど、パスタメニューのバラエティが少ないのであれば、新しいメニュー開発を検討します。女性の20〜30代のお客様が減少傾向にあるのであれば、若い女性に人気なデザートやスイーツを充実させて、メニューに掲載することで視覚的に訴えることが出来ます。

リピート率が低下している場合

こちらは「飲食店のリピーターを増やすには? リピート率を上げる集客術」で説明しています。

性別または年齢層と売れ筋メニューの関係性が見つかった場合

女子会~男子会~など、目標の来店者を獲得するには、そのターゲットを絞り込んで、それに向けてお得な情報を提示することです。ですので、パーティなどの目的別の専用コース・プランを作り、その情報をグルメ情報サイトやホームページに記載したり、DMなどでアプローチしましょう。

ビジネス利用の接待が多い場合

お客様は、お店のサービスの質をとにかく気にされます。商談をうまく進めるために問題のない場を提供してくれるお店であるということは第一条件で、予約の際の応対は店舗選びの重要な役割となります。接待利用は高単価な案件が多いので、応対はもちろん、その企業の予算感なども把握しておき、予算に合わせたプランの提案などができるといいでしょう。

顧客管理情報をチームに共有する

顧客情報の分析から、女性が多いため女子会割のプランを新しく作成したとしましょう。そのとき、施策の目的と背景をスタッフに伝えることが重要です。スタッフの頭の中に施策内容が残れば、女性グループのお客様におすすめを聞かれたときに「女子会割」をおすすめすることができます。

このように、ターゲット層とメニューの関係や、アンケート結果の内容をスタッフに共有することで売上アップやサービスの品質向上につなげることができるのです。

お客様に合ったサービスを提供する

飲食店経営・運営には、新規の顧客に満足してもらい、リピーター化して常連になってもらうかが大変重要になります。そのために、お客様の声を聞く必要がありますが、なかなか直接意見を聴くことができません。そのため、顧客情報を集めてお客様を知り、それに合わせたサービスを提供することが重要になります。ぜひ、顧客管理を活かしたサービスを実行してください。