「業者選びはお店の命」 飲食店の食材仕入れ業者の探し方・付き合い方のコツ

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仕入れた食材のイメージ

飲食店の独立・開業・経営のための13の準備」で仕入れ先の選定について少し触れました。この記事では仕入れ業者選びについて、より詳しく説明します。

開業時には「店舗をどのようにレイアウトするか?」「人材はどうするのか?」「この資金で本当にやっていけるのか?」など、いろいろな問題に直面します。悩みは多いですが、何から何まで自分の思い通りにできることは、独立開業の醍醐味といっても良いでしょう。

その中でも、仕入れ業者の選定は一番注意を払うべきポイントといっても過言ではありません。なぜならば、仕入れ業者の選定はお店の命ともいうべき「食材そのものの選定」となるからです。

仕入れ業者選びに失敗すると……

もしも仕入れ業者選びに失敗した場合、お店の経営がかなり厳しくなってしまうことも考えられます。

仕入れ価格で折り合いがつかず、お店のオープンから半年後に業者を変えることになってしまったとしましょう。「同じメニューなのにいつもの味と違う。いつもの味を期待して食べに来たのに……」「もしかして安い材料に変えてしまったのかな、残念だな」お客様に、このように思われてしまうかもしれません。何度も来店してもらえるまで積み上げてきた信頼が、一瞬で崩れてしまいます。一度離れてしまったお客様が戻ってくることはないでしょう。

そんなことがないよう、仕入れ価格に目をつぶってこだわり食材を仕入れ続けたらどうなるでしょう。原価が高くなると、当然のことながら利益が減っていきます。お店は赤字になり続き、資金繰りも厳しくなってしまう……

どちらの事態も、絶対に避けなければなりません。

仕入れ業者を探す方法

それでは仕入れ業者はどのように探せば良いのでしょうか?具体的には、次のような方法が考えられます。

  1. オープンする店舗そばの業者を選ぶ
  2. メニューのコンセプトに合った業者を選ぶ
  3. メイン食材に関連の深い業者を選ぶ

それぞれ詳しく見ていきましょう。

オープンする店舗そばの業者を選ぶ

なんといっても、自分のお店のそばの業者を選ぶのが一番オススメです。地元の仕入れ業者に足を運び、自分のお店のメニューを説明して、仕入れについて相談しましょう。

やはり地元のお店だと、仕入れ価格、配送、支払い方法など、いろいろな面で融通が効くことが多いものです。「地元の食材を使っている」「地元の名の通ったお店と取り引きをしている」というだけでも、お客様への安心感に繋がります。

さらに、地元の経営者同士の繋がりは想像以上に深いものです。各種会合や行事など、顔をあわせる機会は多々あります。このときに付き合いが深い仲間がいると、人間関係を広げるきっかけになるでしょう。もしかしたら「キミの店を夏祭りの打ち上げ会場に使おう」などと、大人数の宴会予約に繋がるかもしれません。

メニューのコンセプトに合った業者を選ぶ

メニューに明確なコンセプトがある場合には、自ずと候補が浮かんでくるのではないでしょうか。例えば「マスターの出身地の山梨県の郷土料理を中心とした、お客様全員が和らげる店」がコンセプトの場合、やはり山梨県の食材が使いたくなるものです。山梨県の食材を取り扱っている業者を探すことになるでしょう。

「産地のこだわり食材を使いたい」という場合もここにあてはまります。こだわりの食材を使えば、苦労して考えたオリジナルメニューがより引き立つ……飲食店として理想的な状況ですね。お店の売り上げにも好影響を及ぼすことでしょう。

とはいえ、そういったこだわりの食材は仕入れ価格も高くなりがちです。ただでさえ開業当初は出費を抑えたいものです。無理をして仕入れを続けて、資金繰りを悪くしては元も子もありません。こだわりの食材を使うのは、お店が軌道にのって資金繰りに余裕が出てきてからでも良いかもしれません。

メイン食材に関連の深い業者を選ぶ

ラーメン屋さんの場合には、メインの食材は麺です。麵の仕入れ先を決めてから、その他の具材の仕入れ先を探すという方法もあります。「うちの麺にあうのは○○だよ」というように、仕入れ先を紹介してもらえることがあります。

こちらも、仕入れ価格が高くなりがちなところがデメリットでしょう。

仕入れ業者とは長いつきあいに

その他の仕入れ業者の探し方としては、「修行時代の伝手をたどって探す」「ネットで仕入れ業者のマッチングサイトを利用する」などがあります。

いずれにしても、仕入れ業者とは長い付き合いになることが見込まれます。無理のない条件でお互いが気持ち良く取り引きできるように、良い仕入れ業者を選びたいものです。