セルフレジ(セミセルフ)ってどんな決済方法?使い方やメリットなど詳しく教えます

小売・飲食

 

最近、スーパーマーケットを中心にコンビニエンスストアやホームセンターなどでもセルフレジが増えてきました。

セルフ決済やセミセルフ決済という言葉もよく耳にするようになりましたが、具体的に「セルフ」と「セミセルフ」にどういった違いがあるのかご存じの方は少ないのではないでしょうか。

今回はセルフレジ(セミセルフレジ)によるセルフ決済・セミセルフ決済について、詳しくご紹介いたします。

セルフレジとはどんなレジ?

20年ほど前までは、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで買い物をすると必ず店員に一度商品を渡し、会計してもらう必要がありました。

そのような中、2003年にイオングループが試験的に導入したのが「セルフレジ」です。

「セルフ」とは「自分で行う」という意味の言葉です。

その名のとおり、決済時に店員に商品を渡さず自分でレジに商品の読み取りをさせ、決済までを消費者自身で行うという流れが、セルフレジによる「セルフ決済」の方法です。

商品データを読み取る方法は、バーコードをスキャンする方法、ICタグで認識する方法などがあります。

バーコード式とICタグ式はどう違うのか

バーコードを読み取るタイプのセルフレジは、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで昔から導入されているバーコードリーダーを使用して商品のバーコードを一点ずつ読み取る方式です。

ICタグ方式のセルフレジは、商品を持ってレジの前に立つだけで瞬時に全ての商品の読み取りが完了するという高性能なセルフレジです。

こちらは2017年にユニクロが導入して話題になりました。

「セミセルフレジ」も出現した

2003年にイオンが導入した「セルフレジ」は、レジに店員がおらず消費者が商品の読み取りから決済まで全て一人で行うものでした。

しかし近年は、商品の読み取りまでは店員が行い、会計を消費者が行う「セミセルフレジ」が普及しています。

実は現在は、全国的に見ると消費者が商品の読み取りから決済まで全ての作業を行う「セルフレジ」よりも、商品の読み取りまでを店員が行う「セミセルフレジ」のほうが広まっています。

セルフレジ(セミセルフレジ)のメリットとデメリット

ここで、セルフレジとセミセルフレジのメリット・デメリットをご紹介します。

セルフレジのメリット・デメリット

セルフレジにおける最も大きなメリットは、人件費の削減ができることです。

従来のレジには必ず一機につき一人以上の店員を配置しなくてはなりませんでしたが、セルフレジを導入することでレジに配置する人員の数を減らすことができます。

また消費者側にとっても、自分のペースで焦らずゆっくり会計ができるというメリットがあります。

反対にデメリットですが、最も問題になるのは「消費者に解決できないエラーが発生した際の対応」です。

入力を誤った際の取り消し方法や、値引きされている商品の扱い、バーコードの場所がわからないなどイレギュラーな事態が発生することもあります。

こういった際は店員が対応する必要があり、小売店側だけでなく消費者も不便さを感じることがあります。

そして新しいシステムの導入時には、システムに不慣れな消費者にどのようにして使い方を理解してもらうかが問題になります。

特に高齢者はセルフ決済レジのタッチパネルに不慣れな方も多く、抵抗感を持つ方もいるでしょう。

利用者の年齢層が高い小売店ではなかなか浸透しない可能性があります。

セミセルフレジのメリット・デメリット

決済のみ消費者で行う「セミセルフレジ」は、商品の読み取りは店員が行う必要があるため、セルフレジに比較すると人員を大幅に削減することはできません。

しかし、決済を機械で行うことで対面でのお金のやり取りでかかる時間を省略することができます。そのため消費者一人に対してかかる応対時間を短縮することができるので、レジ前の混雑解消につながるという点は大きなメリットといえます。

また、高齢者でも駅での切符の購入やコピー機の利用などで、簡単なタッチパネルの操作にはある程度慣れている方もいます。商品の読み取りが難しくても、決済のみであれば可能な方も多いでしょう。

セルフレジよりもセミセルフレジのほうが消費者の負担が少ないことは間違いありません。

デメリットはセルフレジと同じく、機械にエラーが生じた際などは店員が対応する必要がある点があげられます。

しかしセミセルフレジであれば店員はすぐ近くにいますので、エラーの処理も素早く行うことができるでしょう。

セルフレジ・セミセルフレジの普及状況

セルフレジとセミセルフレジは、現在スーパーでの導入率が圧倒的に高いです。次いでDVDやCDなどのレンタルショップ、アパレルショップでも導入が進んでいます。

消費者向けに行われたアンケートでは、10代から60代までの9割前後が「使ったことがある」もしくは「知っている」と回答しています。

消費者の多くが存在を認知しているため、浸透してきていると判断できます。なお地域別に見ても、普及率にそこまで大きな差は見られません。東北地方の普及率が少し高いですが、これは東日本大震災による人手不足が影響しているといわれています。

先ほども少し触れましたが、現在は完全セルフ決済型のレジよりもセミセルフレジのほうが普及率が高いといわれています。スーパーのように購入する商品数が多くなりやすい店では、読み取り作業を全て消費者が行うのは負担が大きいことが原因と考えられています。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により消費者の意識は変わってきています。

キャッシュレス決済やセミセルフレジを積極的に利用する人が増えているため、今後はセルフレジが好まれるようになる可能性もあります。

セルフレジ・セミセルフレジのメーカーと製品比較

最後に、セルフレジ・セミセルフレジを開発、販売しているメーカーのうち、主要3社の製品を見ていきましょう。

東芝テック

東芝テックはレジメーカーとして国内で最大のシェアを誇っています。セルフレジ・セミセルフレジの開発にも力を入れています。

セルフレジ WILLPOS-Self(ウィルポス・セルフ) SS-900シリーズ

東芝テックのセルフレジは、消費者が操作しやすい設計にこだわっっているのはもちろんのこと、注目すべきは「野菜の読み取りができる」という点です。

色や模様で野菜の識別ができますので、面倒な入力をしなくて良いことが強みです。

分担制チェックアウトシステム SemiSelf(セミセルフ)

東芝テックのセミセルフレジも、セルフレジと同じく消費者が使いやすいようこだわった設計です。

現金払いだけでなくクレジットカードや電子マネー、プリペイドカード、ポイントでの支払いに対応しており、さまざまな支払い方法から選択することができます。

    寺岡精工

    寺岡精工はPOSレジを中心に開発している企業です。

    東芝テック同様、高いシェアを誇っています。

    ハッピーセルフ (WebSpeezaSL-TH/KH)

    寺岡精工の「ハッピーセルフ」は、セルフ決済とセミセルフ決済どちらの機能も持つPOSレジです。

    セルフ決済とセミセルフ決済で機械を分ける必要がなく、店舗の混雑状況や地域の消費者の状況にも柔軟に対応できます。

    新型コロナウイルス対策でセルフレジを導入した場合でも、収束後に対面レジに戻すことができるので機械を買い替える必要がありません。

    この点は大きなメリットといえます。

    富士通フロンテック

    富士通フロンテックは電子機器に特化したメーカーで、POSレジの開発にも力を入れています。

    TeamPoS/SP(チームポス・エスピー)

    富士通フロンテックは現在、主にセミセルフレジの販売を行っています。

    日本の成人女性の平均身長に合わせて作られており、腰やひざを曲げずにおつりを受け取ることができる高さに設計するなど、使いやすさにこだわっています。

    支払いの際の操作も非常にわかりやすく、ATMなどの自動精算機で高いシェアを誇る富士通フロンテックならではの機器です。

    まとめ

    セルフレジ・セミセルフレジの普及は、本来であればIT化や人件費の削減などを目的としたものでした。しかし新型コロナウイルスの感染拡大により、セルフレジ・セミセルフレジの存在が注目されています。

    今後はこれまで以上に普及していくことが考えられます。

    店舗側だけでなく消費者にとってもセルフ(セミセルフ)レジはメリットがたくさんありますので、ぜひこれまで以上に関心を持って向き合ってみてはいかがでしょうか。