飲食店のメニュー開発6つのポイント 「看板メニューの作り方」

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黒板と調理器具

飲食店の独立・開業・経営のための13の準備」では料理メニュー開発について簡単な説明をしました。この記事では抑えたい点をいくつかのステップに分けて、詳しく説明していきます。

これから飲食店を始めようと考えていたり、すでに開業していたりする方であれば、当然ご自分の店のウリが何であるかはしっかり意識していると思います。お店の名前と同様、あのお店に行って、あの料理が食べたいというように、ブランドネームと同列に来るのが「看板メニュー」です。看板メニューがないお店は、名前がないお店と一緒です。そのため、何をウリに看板メニューを考えるかが非常に大切です。今、あなたのお店で提供しているもの、もしくは今考えているそのメニューは本当に「看板メニュー」ですか?「本当の看板メニュー」を作るために、次の6つのステップを参考に考えてみてください。

ステップ1. コンセプト

コンセプトを語れますか?

看板メニューの考え方は、基本的には既存店も新規店も同じです。そのメニューをなぜ食べて欲しいのか?なぜこれが看板メニューなのか、その元となるストーリーを語れるのか。これがメニュー開発の基本です。

もし、ストーリーが語れないのであれば、もう一度コンセプトを考え直しましょう。すでに開業されている場合は、従業員皆がそのストーリーを語れるのか、お客様もそのストーリーを理解してくれているのか確認しましょう。確認作業は簡単です。常連さんはメニュー表を見ずにそのメニューを頼んでくれていますか。そんな常連さんに喜んでいただけるようなメニュー開発が必要です。

ステップ2. ネーミング

次に「ネーミング」が重要です。

お店の名前同様に、看板メニューもお客様に覚えていただけるものにしなければなりません。例えば、バル風のお店が増えてきているので、「アヒージョ」という料理が一般的なものとなり、バルの看板的なメニューになっています。

あなたのお店の看板メニューのアヒージョをなんと名づけましょう。よく産地を付けたものがあります。たとえば、「三陸唐桑産ムール貝のアヒージョ」とすれば産地のこだわりが他店と違って明確になっているかもしれません。しかし、看板メニューとしてのストーリーを意識して、「三陸唐桑からとどいたムール貝の口福のアヒージョ」というように美味しさだけでないイメージをあたえるといいでしょう。

ステップ3. ウリ

ネーミングに合わせて必要なのが3つ目の「ウリ」です。

上記の「三陸唐桑からとどいたムール貝の口福のアヒージョ」の場合、産地によるウリがまずあります。市場に出回らない食材を提供できていることは間違いなく強みです。さらに、口福のフレーズによって美味しさに付加価値をつけようとしている点もアピールできます。このお店で、この産地のものをアヒージョで食べることによってここだけで感じられる幸せ、というストーリーが見えてきます。看板メニューにしたいけれど、特に「ウリ」になるようなポイントがないのであれば、ストーリーからウリを見出しましょう。

ステップ4. 見た目

次に4つ目の「見た目」です。

人を外見だけで判断してはいけませんが、料理の見た目・盛り付けは立派な評価の対象となります。看板メニューのストーリーが伝わる盛り付けになっているのかが非常に重要です。料理の写真をメニュー表に乗せている店舗の場合は、想像することができますが、看板メニューに関しては実際に目の前に出てくるまでのドキドキ感も大切なので、あえて載せないこともおススメです。お客様に隣の席に運ばれてきた料理が看板メニューだということが伝わるようなものにしましょう。

ステップ5. 価格

5つ目は「価格」です。

看板メニューは、美味しいことも大切ですが、来店して頼みたくなるような価格帯でなくてはいけません。価格帯は、料理の平均単価よりも若干高めの設定がいいでしょう。お店の代表だからといってど真ん中の価格帯だと、ほかの商品に埋もれてしまいます。高すぎても毎回頼むことはできないですし、スタッフも自信を持っておススメできません。多少の高さは満足度でカバーできます。そのためにも、コンセプト、味、見た目、においてメニューの中で一番でなくてはいけません。

ステップ6. 演出

最後に6つ目の「演出」です。

まず、入口で看板メニューが何かを明確に演出します。写真入りで「ウリ」口上を書いたポスターやメニューで何を食べてほしいのかを明確にします。料理の完成写真は見せずに、素材の写真などで雰囲気を出すことは是非やるべきです。メニュー表でも、もちろん一番目につきやすいトップの位置に掲載し、ストーリーも記載してお客様にメニューの存在に気づいてもらいましょう。

そして、一番はスタッフによる演出です。スタッフが、なぜその商品が看板メニューで、どんなストーリーを元に考えられたのかをしっかりと理解し、その商品をオーダーしてもらうための道先案内人になることが重要です。グルメ情報誌や、インターネットによる広告も配信されると思いますが、料理の写真はもちろん看板メニューにしましょう。その広告を見て電話をかけてきたお客様に予約のオーダーとともに、看板メニューの紹介と当日は絶対に注文していただきたいという演出まで出来ると、お客様は当日期待感をもって来店されるはずです。

もちろん、その期待を裏切らない「おいしさ」があることが前提条件となりますが、本当の「看板メニュー」が出来る事で、お店に活気が湧き、お客様を呼び込みやすくします。6つのポイントを参考にチャレンジしてみてください。