飲食店の求人・採用戦略【0円求人法】 〜スタッフが友人を紹介したくなる飲食店店長がしている「3つの習慣」〜

飲食店

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初めまして、汗を流すコンサルタントの白岩です!卒業シーズンに入りました。この時期、就職などでお店を「卒業」するスタッフがいる中で、お店は4月以降からの「入社」するスタッフを募集することになりますが、入れ替わりの採用に失敗するお店が増えています。

「募集しても応募がない」「応募があったが面接に来なかった」「採用してもすぐに辞めてしまった」などなど

それに対して、店長あるいは社長は「時給をもっと高くすべきだろうか?」「もっと求人掲載費を増やすべきだろうか?」「掲載内容(写真やキャッチフレーズ)をもっと工夫すべきだろうか?」などの案について、アドバイスを求められます。私としては、いずれも決して間違っていないと思っています。

ただ、こういった悩みを抱えるお店がある一方で、時給を上げることもなく、あるいは求人掲載費をかけずに募集に成功している飲食店があります。

それは、「スタッフからの紹介で採用できる」飲食店です。春に卒業するスタッフ、4月以降も勤務するスタッフから後輩や友人、知人を紹介してもらいます。

私は、これらのお店の現場に入りながら店長やスタッフと接しているうちに、スタッフからの紹介がある店長には共通して「3つの習慣」があることに気づきました。ぜひ人不足でお悩みの飲食店経営者、飲食店運営者の方は、参考にしてください。

1つ目の習慣:「スタッフ一人一人から『聞く』ために定期的な面談をしよう!」

普段飲食店でのコミュニケーションは、朝礼やミーティングといった店長と複数のスタッフが集まる「1対多数」のコミュニケーションになりますが、面談は「1対1」のコミュニケーションになります。

違いは目的にあります。朝礼やミーティングは店長から全員へ「話す(伝達)」ことが目的です。面談では店長が個々に「聞く(把握)」ことが目的になります。

スタッフが紹介したくなる店長は、このコミュニケーション違いを踏まえて、それぞれを実にバランスよく使い分けています。また、「話す」前に「聞く」ことが大切という、人間心理の原則をしっかりと理解しています。

ミーティングや朝礼といった他のスタッフの目であり耳がある場で、個々のスタッフの本音を聞き出すことはできません。一人一人に対面しながら「仕事は楽しくできているか?」「職場の人間関係で困っていることはないか?」「なにか疑問・質問・意見はないか?」などについての問いかけをすることで、スタッフから本音を教えてもらいます。スタッフが紹介したくなる店長は、本音を打ち明けてくれたスタッフに心から感謝をするだけでなく、その声を真剣に受け止め、誠実に応えようと具体的なアクションを起こしています。その結果、スタッフが抱えている不安・不満・不信は自ずと解消され、スタッフとの強い信頼関係が構築されていきます。

面談の終わりに、店長から話をします。その中で「誰か、知り合いで働けそうな人がいたら紹介してくれないかな?」とお願いをします。スタッフにとって自らの本音を真摯に受け止めてくれた店長には、できる限りの協力したいと望むはずです。紹介についても、そういった人がいないかどうか?を本気で考え、常に意識してくれるようになってくれます。面談によって「スタッフから本音を聞き、その声に誠実に対応してくれた」という店長への「恩義」が、その前提にあるからです。

2つ目の習慣:「スタッフとの距離を縮めるために一緒に食事をしよう!」

スタッフが紹介したくなる店長は、決して一人で食事をすることはなく、必ず「○○さん、一緒に食事しようか?」と声をかけています。仕事の合間に賄いを共にすることもあれば、他の飲食店へ食べに行くこともあります。1対1の時もあれば、複数の時もあります。なぜ、このような行為をするのでしょうか?
それは、「食事をする(=食べる)」ことが、栄養の摂取により心身ともに満足を感じ、自然とリラックスした状態になります。リラックスした時間を共有することでお互いの距離を縮める効果に繋がります。

余談ですが、好意を抱いている異性をデートに誘う時は「食事」にするのも、この効果が期待できるからです。面談と違って、食事の場では話すこともあれば、聞くこともあり、話題も仕事に留まらず、趣味や学校、あるいはプライベートについてなど多岐にわたります。美味しい物を一緒に食べながら、言葉を交わせば、面談をしている時とはまた違ったお互いの「素の部分」を見せ合うことになるでしょう。

この食事の場でも、スタッフが紹介したくなる店長は「誰か、知り合いで働ける人がいないかな?」と軽く聞きます。これによって、よりスタッフは紹介を意識してくれます。もちろん、宴会・飲み会も悪くはありませんが、お酒があると20歳以下が参加できないこと、家庭があるパートスタッフの参加がなかなか見込めないこと、お酒を飲む若者が減っていることなどのデメリットがあるため、まずは食事をすることが多いです。

3つ目の習慣:「店長とスタッフという立場を超え、多面的に付き合おう!」

スタッフが紹介したくなる店長は、スタッフと多面的に付き合っています。「多面的」というのは「仕事だけという一面ではない」ということです。家庭や学校のこと、友人や恋人のこと、また将来の夢や就職のことまで、親身になってスタッフから話を聞き、自らの経験を交えつつ、時に兄(姉)であったり父(母)であったり、先輩であったり、担任の先生であったり、立場や年齢を超え「人と人」として向き合っています。そもそも、パート・アルバイトという非正規雇用であるスタッフにとって、もっとも大切なことは、「お店で働く」ことではなく、「学校」「将来の夢(目標)」「家庭」です。

スタッフにとって大切なことを無視して(あるいは気づかずに)、パート・アルバイトスタッフに多くを望もうとすれば、彼ら彼女らは「なぜアルバイトが、こんな仕事までやらなければならないのか?」と疑問を抱くようになり、次第に離れていきます。

スタッフが紹介したくなる店長は、スタッフの就職相談には自身の経験を基にアドバイスしたり、スタッフたちとプライベートでバーベキューやキャンプのイベントを自らで企画し実施しています。

「スタッフみんなが『このお店で働いていて良かった!』と思い返せる経験をして欲しい」

このような姿勢でスタッフと接する店長にスタッフは心を打たれ、知人や友人を紹介したくなるのだと思います。

いかがでしたでしょうか。私が15年間飲食店の店長と関わり、スタッフの紹介が多い店長の習慣です。実はこの3つの習慣には、1つ共通点があります。

それは、スタッフみんなと「一生の付き合い」をするくらいの強い思いがあるという点です。強い思いがある店長の店には、卒業したスタッフがお客様として来店してくれます。あるいは十数年経ってから、元スタッフが自らの子供を紹介してくれた、なんて話もあったほどです。パート・アルバイトスタッフへの感謝の気持ちを忘れることなく、面談で彼ら彼女らの声を聞き、一緒に食事をしながらお互いの素の部分を見せ合い、お互いの立場を超えた人と人との付き合いを大切に育む思いが大切です。

ぜひ、今年の卒業・入学シーズンで起こる人の入れ替わりをきっかけに、3つの習慣を実践し、スタッフからの紹介を成功へと導いていってください。

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この記事の著者

白岩 大樹
白岩 大樹

1976年熊本生まれ。中央大学卒業後、板前として「なだ万」に勤務。 2000年より「牛角」のスーパーバイザーを務め、2004年より、OGMコンサルティングにて集客コンサルタントとして活躍。2009年アップ・トレンド・クリエイツ設立。「汗を流すコンサルタント」として、飲食店アルバイトをメインにコンサルティングを展開中。現場を直接動かすスタイルで数々の収益向上を実現している。

アップ・トレンド・クリエイツ