飲食店のインバウンド対策。おもてなしで外国人観光客を取り囲む

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みんなで寿司を箸でとっている

2015年の1年間の訪日観光客は1,900万人を超え、「爆買い」が流行語になりました。日本政府もクールジャパンを始めとした政策で、観光立国の実現を後押ししています。ビザ発給要件の緩和や空港の国際線増設などが進んでおり、今後も流れは続くでしょう。そしてこれは、外国人観光客の関心度が高い飲食店、家電量販店、化粧メーカーなどにとっては大きなチャンスです。とくに、和食が2013年ユネスコ無形文化遺産に登録されたことから、日本の食文化に大きく注目が集まっています。

今回は、今後も増えると予想される訪日観光客を取り囲む飲食店のおもてなしのインバウンド対策を紹介します。

訪日時に期待していることは「日本食を食べる」こと!

実際、訪日外国人はどれだけ日本の食文化に期待しているのでしょうか。観光庁の訪日外国人消費動向調査を見てみると、観光客の70%以上が訪日前に日本食を食べることを期待していることがわかります。2位のショッピング(54%)を引き離すダントツのトップです。また、日本酒と焼酎を飲むことも20%と高めです。

訪日外国人が期待していたこと TOP 5

期待していたこと 割合
日本食を食べる 70.1%
ショッピング 53.6%
自然・景勝地観光 44.6%
繁華街の街歩き 38.5%
温泉入浴 29.2%
出典:訪日外国人消費動向調査 平成27年度10~12月期

これらのデータからわかるように、観光客は日本食を求めているため、飲食店には大きなビジネスチャンスがあります。なお、日本食と聴くとつい和食・寿司をイメージしがちですが、それに限らず魚料理、肉料理、ラーメンの需要が高く、幅広いジャンルのお店でチャンスがあるといえるでしょう。

知っておきたいインバウンド対策

接客全般にいえますが、お客様はどうされたら嬉しいだろうか?を考えることが大事です。「自分が外国に行ったらどう対応してくれたら助かるか」をイメージしたらわかりやすいかもしれません。実際の接客の対応はもちろん、英語メニューやクレジットカード払いに対応するなど、準備も大事になります。それでは、観光客を取り込むために飲食店ができる施策を紹介していきます。

メニュー表記を工夫する

英語を併記します(または英語だけを表記したメニューをつくる)。訪日する方の国籍はアジアが多いのですが、英語をできる方が多いです。そのため、外国語表記は英語のみでかまいません。

他にも、どんな料理かわかりやすいよう写真を載せたり、宗教上の理由で食べられないこともあるので主要食材とアレルギー成分を明記しておきます。

英語ができるようにスタッフを教育する、または採用する

飲食店でよく使う簡単なフレーズを覚えておきましょう。もし、英語を使えるスタッフがいたら、それを店頭に明示します。言語が通じる店舗だと誘引要因になります。

旅行代理店などの観光ツアーに組み込んでもらう

外国人旅行客の集客の手間はありませんが、旅行代理店への営業が必要となります。また、その土地特有の料理であるかなど、お店の場所やメニュー内容もツアーの関係上大きく関係します。

Web対策

外国人が来日後に得る情報源としては、92%の人がWebとしています。 まずは、ホームページの充実(とくに料理の画像)が必要です。余力があれば、英語の表記もしましょう。世界中で使用されている著名な観光メディアでもあるトリップアドバイザーに掲載するのもおすすめです(お店の説明文は英語で書く必要があります)。

また、口コミ・SNS・個人ブログを参考にしている人が51%もいるので、できればお客様の集合写真を率先して撮ってあげましょう。そうすればSNSや口コミで紹介していただけるかもしれません。

クレジットカード払いに対応する

外国籍のお客様に対してもそうですが、日本人の旅行客の取り込みのためにもクレジットカードの対応は必要です。お店の入り口や、グルメサイトなど店舗情報としてどのクレジットカードに対応しているかを掲載します。とくに、中国の方は「銀聯(ぎんれん)カード」を使用する傾向にありますので、対応できるか確認しておきましょう。

国籍をひとくくりにしない、細かな配慮を

訪日外国人といっても、アジアなのかヨーロッパなのか、同じ国籍でも宗教によって食の好みは大きく違います。外国人とひとくくりにしないように気を付けてください。また、接客マニュアルの中に外国人への対応手順を書いておくことも大切です。たとえば以下はその一例です。

  1. 英語表記のメニューをお客様に持っていく
  2. 迷っているのであれば、おすすめメニューを紹介する
  3. お飲み物は成年済みであれば日本の醍醐味でもある日本酒・焼酎をおすすめする

異国の地ではなかなかメニューを決めることができない人もいます。もしお客様が迷っているのであれば、率先しておすすめを紹介してください。

そして、習慣も違いますので、日本人と違う行動を取ること(大声で話す、トイレの利用方法など)もあります。マナーが異なるためほかのお客様に迷惑をかけてしまうかもしれませんが、そのときは笑顔でやさしく気づかせる気持ちで接することを忘れてはいけません。日本人のお客様に対応するときと同じように分け隔てなく接します。

まさにいまは訪日外国人をインバウンドで取り組むチャンスです。一人ひとりがそれぞれの国であなたのお店の宣伝マンとなってくれるよう、「おもてなし」を存分に味わってもらいましょう。

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