節税とは?法人ができる節税方法あれこれを紹介します

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節税イメージ

法人の利益にかかる税金は、法人税、地方法人税、法人事業税、地方法人特別税、法人住民税などがあり、これらを総称して法人税と言います。

法人の節税対策を考える時、法人自体の節税だけでなく、会社社長や役員の所得も勘案して節税を見ていくのがセオリーとされています。これから述べていく法人の節税対策には、個人の所得を含めた対策も含まれていますので、ぜひ参考にしてみてください。

節税とは

節税イメージ

節税とは、現行税法の枠内で納める税金を積極的に払うべき税金を減らすことです。節税を行うには各種の控除制度や非課税制度、免税制度などを可能な限り活用して、納める税金を減らすことができます。

節税対策の方法については、税務署から何の通達もなく教えてもくれません。知っている人だけが得をして、知らないと損をする世界なのです。不公平と思う人もいるかもしれませんが、これが実体ですので、税務署は教えてくれないということを念頭に置いておかねばなりません。

税務署に行って「税金が安くなる方法を教えてください」と頼んでも、それは無理な話でしょう。

法人向けの節税対策はたくさんありますので、知らないと余分な税金を払うことになります。従って、法人の社長は自らその節税ノウハウを予め身に付けていなければなりません。節税対策とは、重要な経営戦略でもあるのです。

節税には前提条件があります。節税を担当する役員なり社長が、会社の現状や実態を数字で正確に分っていなければなりません。つまり、試算表や、決算書の貸借対照表、損益計算書などの各科目の数値が頭に入っていることが前提となります。これが分っていなければ、節税効果の値が理解できないでしょう。節税前の正確な数値を把握してはじめて、節税後の効果が実感できるのです。

節税の種類について

節税の種類

節税にもいくつか種類があり、大きく分ければ、有益な節税と無益な節税の2つに分類されます。有益な節税についてこれからいくつか紹介しますが、まずは無益な節税からご紹介いたします。

無益な節税とは、決算で利益が出ると見込まれるため、会社の益にならないような経費を増大させることです。無計画な設備投資、明らかにムダと思われる社長や役員の高級車の購入、華美な事務所の改装、経費で海外旅行などが無益な節税に当てはまります。

会社の将来の利益につながらないムダな費用は、間違っても支出させないようにしましょう。では反対に、有益な節税にはなにがあるのでしょうか。

  1. 支出はあまりなく、節税効果が大きい対策
  2. 支出はあるが、将来的に新たな付加価値が期待できる節税対策
  3. 支出があるが、会社の質を高める節税対策

などに分類できるでしょう。法人ができる節税対策の方法はたくさんありますので、その中からいくつか、以下で紹介します。

法人ができる節税対策1

計上イメージ

〇未払金、未払い費用を今期の費用として計上する方法

今期中に発生した費用ですが、支払いは翌期になる費用を決算時に経費として計上することができます。

これは販売費一般管理費の経費として給料や通信費、広告宣伝費、リース料、保険料、消耗品費などが該当します。中でも人件費の給与が最も節税効果が高いと言えます。

例えば、会社の給料の締め日が毎月15日で、支払い日が翌月の5日ならば、16日から月末までの給料が未払い給与となり、決算時に経費計上が可能です。

社会保険料は普通、月末締め切りの翌月末払いですから、未払い費用として費用計上することが可能です。ただし、経費計上が可能なのは会社負担分のみとされています。経費計上ができれば経費が増加し利益が圧縮されますので、税負担が減少し節税対策となるのです。

法人ができる節税対策2

役員イメージ

〇役員報酬について

次にご紹介する節税対策は、あくまで会社に利益が出ている場合の対策となります。

法人税とはそもそも会社の利益額によって決定されますが、節税対策には役員(社長など)報酬も含めて、会社の利益+役員報酬で考えなければなりません。

例えば

「会社の利益が1,000万円の予想社長の役員報酬が月に30万円で年間360万円とする。」

この場合の納税額は、法人税が約292万円、社長の所得税(所得税+住民税)が12万円かかります。合計した税金は304万円となります。会社の利益+社長の所得は、合計1,360万円です。では、同じ1,360万円でも社長の役員報酬を月に100万円、年額で1,200万円とし、会社の利益が160万円(合計1,360万円)の場合はどうでしょうか。この場合、法人税は約45万円となり、社長の所得税は約206万円になります。合計納税額は約251万円となり、差引53万円が節税となります。法人税率と所得税率が異なるために、これを上手に組み合わせることによってこのような節税が可能となるわけです。

法人ができる節税対策3

別会社をつくる

〇別会社を設立して節税

経営戦略上、別会社を作って運営した方が会社として明らかに将来的な利益が見込める場合のみ使える節税対策です。この方法を実施するには別会社設立の正当性が担保されないといけませんが、大きな節税効果が見込めます。

  • 資本金1億円以下の会社は、年間800万円までの所得について法人税の税率が軽減される。
  • 資本金1億円以下の会社は、年間800万円までの所得について事業税の税率が軽減される。
  • 資本金1億円以下の会社は、30万円未満の消耗品が年間300万円まで一括経費として計上できる。
  • 資本金1,000万円未満の会社の設立時、第1期目と第2期目の消費税が免税となる。(例外事項あり)
  • 別会社に役員や従業員を転籍させた時、元の会社では退職金の計上が可能となる。

法人ができる節税対策4

生命保険イメージ

〇生命保険

一般的によく行われている節税対策の一つです。生命保険なら何でもいいというわけでなく、次の条件が必要となります。

  • 掛金が経費になること
  • 解約返戻し金が返ってくること
  • 税法改正の可能性が低いこと

こうした条件に当てはまる生命保険は各保険会社によって名称が異なりますが、一般的ながん保険や長期平準保険がこれに該当します。掛金は会社の経費となりますが、解約返戻し金は会計上収益となりますので課税されます。

したがって、何方かの退職金と相殺する方法が、有効な節税対策となります。

その他の節税対策

節税を考える女性

上記の他にも有効な節税対策がたくさんありますので、以下で簡単にご紹介いたします。

  • 棚卸資産の評価損の計上
  • 設備などの除却、廃棄により簿価を一度に経費で落とす
  • 社宅制度で、会社で賃貸料を払う
  • 飲食代を会議費で、5,000円以内とする
  • 設備投資は中古機械にする(耐用年数が少ない)
  • 経費の1年分前払い
  • 消耗品を決算前に買っておく
  • 決算賞与を出す
  • 将来投資のため、広告宣伝費を使う
  • 人材投資、所得拡大促進税制、雇用促進税制の減税制度を使う
  • 小規模企業共済に加入する
  • 中小企業倒産防止共済制度に加入する
などがあります。一つ一つをご説明すると非常に長くなってしまいますので説明は割愛いたしますが、いずれも節税効果の高い低いはあっても有効な方法です。上記のような方法もあることを知っておくことが重要です。上記を参考に、学習いただければ幸いです。

まとめ

節税

法人ができる節税対策は多岐にわたり、大変多く存在します。国が行う期間限定の減税制度や節税対策は、当然その税制の存在を知らないと恩恵を受けることができません。前述しましたように、これらの税制は各法人宛にその対策を推奨してくれるようなことは一切ありません。したがって、知っているか知らないかで、決算が天と地ほどの差が出てしまうのです。

そのため、常日頃から顧問税理士と情報の共有をしておくことが必要でしょう。決算時のみ税理士に依頼する場合は、事業主が節税目的の具体的な行動指針を作成しておき、日頃から丁寧に会計処理をしていく必要があります。節税アイテムが多いので、重点的な対策を意識して行いましょう!